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ホテルアークリッシュ豊橋で松井画伯の渡仏50周年記念個展始まる

渡仏50周年記念個展開催中の松井氏。後方は新作「葵グリーン」=ホテルアークリッシュ豊橋で
渡仏50周年記念個展開催中の松井氏。後方は新作「葵グリーン」=ホテルアークリッシュ豊橋で

 豊橋出身で現代フランス画壇を代表する画家・松井守男氏の節目となる記念作品展「松井守男 渡仏50周年記念個展」が、同市駅前大通のホテルアークリッシュ豊橋15階で始まった。1967年に豊橋を飛び出し、フランスで花開いた松井氏の画業の変遷を知ることが出来る貴重な個展で、初日から多くのファンが足を運んでいる。30日まで。
 50年を振り返り、「1つのことをコツコツと続けてきただけ。自分を疑う時間が無かった。厳しい環境下に置かれた時でも、無理をせず、自分を素直に出し続けてきた」と話す松井氏。メーン会場となる15階には代表的な18作品を展示した。
 高校時代に手掛けた静物画、武蔵野美術大学時代に描いた裸婦から、アメリカのポップアートに影響された「無題」(1965)、自身が“暗黒の時代”とした時の苦悩が青色に溶け込んだ「無題」(1978)、打って変わって、コルシカで描いた抜けるような青さが魅力の「コルシカン・ブルー」(2000)、東京のアトリエで描いた余白が有りながら閉塞感を感じさせる「無題」(1994)、現在も描き続ける「富士山」のシリーズや、代表作「遺言」(1985)、新作の京都・三千院に奉納した屏風(びょうぶ)絵「両界曼荼羅」まで。初披露の作品も多く、自身を形づくる歴史の一部として、苦しんだ時代の作品までも並べている。
 また、同ホテル3階通路には、京都・上賀茂神社のフタバアオイや葵祭をイメージした10㍍級の新作「葵グリーン」も展示、ホテル利用客らの視線を釘付けにしている。
 個展を前に開かれた記念祝賀会には、関係者ら約80人が出席、松井氏の一層の躍進を期して節目を祝った。「どこにも所属せず、50年続けられた自分によく頑張ったと言いたい。人間は120年生きられる。自分もあと50年は頑張れると言うこと。これからの50年が楽しみでもあり、不安でもある」と松井氏。「今後はこの50年を土台に“感謝”を描いていきたい」とも。
 期間中、松井氏は豊橋に滞在。「1人の豊橋出身者がコツコツとやってきたことを見てほしい。多くの人と話ができたら」と来場を呼び掛ける。
(田中博子)

 豊橋出身で現代フランス画壇を代表する画家・松井守男氏の節目となる記念作品展「松井守男 渡仏50周年記念個展」が、同市駅前大通のホテルアークリッシュ豊橋15階で始まった。1967年に豊橋を飛び出し、フランスで花開いた松井氏の画業の変遷を知ることが出来る貴重な個展で、初日から多くのファンが足を運んでいる。30日まで。
 50年を振り返り、「1つのことをコツコツと続けてきただけ。自分を疑う時間が無かった。厳しい環境下に置かれた時でも、無理をせず、自分を素直に出し続けてきた」と話す松井氏。メーン会場となる15階には代表的な18作品を展示した。
 高校時代に手掛けた静物画、武蔵野美術大学時代に描いた裸婦から、アメリカのポップアートに影響された「無題」(1965)、自身が“暗黒の時代”とした時の苦悩が青色に溶け込んだ「無題」(1978)、打って変わって、コルシカで描いた抜けるような青さが魅力の「コルシカン・ブルー」(2000)、東京のアトリエで描いた余白が有りながら閉塞感を感じさせる「無題」(1994)、現在も描き続ける「富士山」のシリーズや、代表作「遺言」(1985)、新作の京都・三千院に奉納した屏風(びょうぶ)絵「両界曼荼羅」まで。初披露の作品も多く、自身を形づくる歴史の一部として、苦しんだ時代の作品までも並べている。
 また、同ホテル3階通路には、京都・上賀茂神社のフタバアオイや葵祭をイメージした10㍍級の新作「葵グリーン」も展示、ホテル利用客らの視線を釘付けにしている。
 個展を前に開かれた記念祝賀会には、関係者ら約80人が出席、松井氏の一層の躍進を期して節目を祝った。「どこにも所属せず、50年続けられた自分によく頑張ったと言いたい。人間は120年生きられる。自分もあと50年は頑張れると言うこと。これからの50年が楽しみでもあり、不安でもある」と松井氏。「今後はこの50年を土台に“感謝”を描いていきたい」とも。
 期間中、松井氏は豊橋に滞在。「1人の豊橋出身者がコツコツとやってきたことを見てほしい。多くの人と話ができたら」と来場を呼び掛ける。
(田中博子)

渡仏50周年記念個展開催中の松井氏。後方は新作「葵グリーン」=ホテルアークリッシュ豊橋で
渡仏50周年記念個展開催中の松井氏。後方は新作「葵グリーン」=ホテルアークリッシュ豊橋で

カテゴリー:社会・経済

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