「換気の見える化」豊橋市が拡大

　豊橋市は集客施設の新型コロナウイルス感染防止策として、飲食店を対象に実施している「換気の見える化」を他の商業施設にも広げる。店内の二酸化炭素（ＣＯ２）の濃度測定をはじめ、科学的に店内の換気対策などを助言する。市は測定器導入費の補助対象を広げるなど対応する。
　バーやスナックなど豊橋駅周辺で営業する飲食店を中心に、同業者組合を通じて募った。この半年で一部スーパーも含む53店で実施した。
　保健所の環境衛生監視員が対策強化を望む店を訪ね、建築物衛生法の換気対策で定める店内のＣＯ２濃度を計測する。他にも気流、ウイルスの飛びやすさを示す浮遊粉じんや湿度も測る。
　測定結果や店内状況などを踏まえ、ＣＯ２測定器の導入をはじめ、科学的な根拠をもとに具体的な助言もする。必要換気量や適正なＣＯ２濃度（１０００ｐｐｍ以下）など科学的根拠と店内の広さを元に、入店可能人数を割り出すなど具体的な助言もしている。
　訪問時に意思表示すれば「換気対策取組店」に認定する。店頭に掲げるステッカーを配り、市ホームページで店名を公表する。
　市保健所生活衛生課によると、今回の対象拡大でコンビニ店やスーパーの３５０店のほか、理美容店や浴場、宿泊や劇場などの生活衛生関連の商業施設１５００店にも呼び掛けるという。
【加藤広宣】