出直し東栄町長選出馬へ尾林氏準備

　東栄町の出直し町長選（８月３日告示、８日投開票）に、元町長の尾林克時氏（71）が出馬に向けて準備をしていることが判明した。前町長の村上孝治氏（63）＝６月30日付で辞職＝は再出馬する方針で、選挙戦になる見通しだ。
　尾林氏は１９８３年に町議に選初当選し、議長など通算６期23年務めた。町長選は２００３年に出馬したが落選、11年に初当選し１期４年務めた。取材に対し「医療の充実を求める町民から出馬要請があった」と話している。
　町が新しく建設しようとする医療センターは、人工透析や救急の受け入れなどが廃止されたことから、住民団体「東栄をよくする会」は、医療の充実を求めて運動を続け、村上前町長に対しては署名活動の結果、解職請求（リコール）が成立し、住民投票が実施されることになっていた。
　しかし、村上前町長は６月25日に招集した臨時町議会で「選挙を通して思いを有権者に伝え、最終判断を仰ぎたい」と話して議会の同意を得たうえで辞職した。
　村上、尾林の両氏は15年と19年の町長選で対決しており、いずれも村上氏が勝った。前回の選挙でも、町の医療体制が争点となっていた。
【安藤聡】