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持続可能な社会を目指すスーパーへ提案

提案する学生=南山大学で(提供)
提案する学生=南山大学で(提供)
発表を終えたゼミ生と渡会社長(前から2列目中央)
発表を終えたゼミ生と渡会社長(前から2列目中央)

南山大学・川北ゼミと渥美フーズが連携

南山大学経営学部教授の川北眞紀子ゼミの3年生が、東三河でスーパーを展開する「渥美フーズ」との産学連携プロジェクトに取り組んでいる。5日には大学を訪れた渡会一仁社長の前で、3組の学生が「持続可能な社会を目指すスーパーマーケットの商品開発やPR」に関する企画を提案した。記者もオンライン会議システムで取材した。

 企業とタイアップし、学生目線を取り込んだ商品開発やイベント、新規事業の提案などを手掛けるゼミ。川北教授はマーケティングが専門だ。これまでにも「Sカレ」と呼ばれる全国の大学生が参加する商品開発プロジェクトで学生チームが何度も1位になっている。
 今回は、無添加の農産物を扱い、廃棄物減量を目指す渡会社長の「渥美半島をオーガニック半島に」という思いを受け、学生が5月から渥美フーズとの打ち合わせをスタート。会社概要の説明を受け、店舗での買い物客へのインタビューなどを通じ、6月の中間報告を経て三つの提案にこぎつけた。
 1班は、店内の惣菜販売で用いられているプラスチック容器に注目した。試算すると年間327万個が廃棄されているという。
 そこで「エコかっこいい」を合言葉に、冷凍保存と電子レンジ使用可のプラチナシリコン製容器の導入を提案。さらに、弁当やすしの専用容器を採用し、代金に容器代(1000円)を上乗せしたデポジット制を取り入れることで、容器リサイクルを実現する。
 そのうえで9月に「サスティナブル週間」を設け、「マイ容器の持参」を呼びかけることで利用者のエコ意識を高め、渥美フーズから地域に新たなエコ習慣を広めることを提案した。
 2班は渥美半島でとれたミカンを使ったフルーツバターの製造、販売を提案した。田原市の「山本みかん農園」を訪ね、既存のフルーツバターの価格や消費期限などを比較検討し、オリジナルパッケージに入れることで「スター商品」にすることが可能とした。すでにバターの含有量を変えた商品の味の変化について比較実験をしている。
 3班は「名古屋と渥美に食の架け橋を」がテーマ。名古屋市千種区のショッピングモール「星が丘テラス」に期間限定のポップアップ店を開設し、チーズケーキやフルーツソーダ、かき氷の販売を提案した。すでに3日から実際に店を開き、商品販売している。多くの人が訪れ、売れ行きは好調だという。
 「商品を通じて渥美フーズの名前を覚えてもらい、オンラインショップなどへも誘導できる」としている。店では「ショップカード」を作り、SNSを活用してPRしたほか、ディスプレーにおこだわった様子を紹介した。
 渡会社長は、各班のプレゼンテーションを熱心に聞きながら、採用の可能性や商品化に向けて必要な点などを丁寧に説明した。
【山田一晶】

南山大学・川北ゼミと渥美フーズが連携

南山大学経営学部教授の川北眞紀子ゼミの3年生が、東三河でスーパーを展開する「渥美フーズ」との産学連携プロジェクトに取り組んでいる。5日には大学を訪れた渡会一仁社長の前で、3組の学生が「持続可能な社会を目指すスーパーマーケットの商品開発やPR」に関する企画を提案した。記者もオンライン会議システムで取材した。

 企業とタイアップし、学生目線を取り込んだ商品開発やイベント、新規事業の提案などを手掛けるゼミ。川北教授はマーケティングが専門だ。これまでにも「Sカレ」と呼ばれる全国の大学生が参加する商品開発プロジェクトで学生チームが何度も1位になっている。
 今回は、無添加の農産物を扱い、廃棄物減量を目指す渡会社長の「渥美半島をオーガニック半島に」という思いを受け、学生が5月から渥美フーズとの打ち合わせをスタート。会社概要の説明を受け、店舗での買い物客へのインタビューなどを通じ、6月の中間報告を経て三つの提案にこぎつけた。
 1班は、店内の惣菜販売で用いられているプラスチック容器に注目した。試算すると年間327万個が廃棄されているという。
 そこで「エコかっこいい」を合言葉に、冷凍保存と電子レンジ使用可のプラチナシリコン製容器の導入を提案。さらに、弁当やすしの専用容器を採用し、代金に容器代(1000円)を上乗せしたデポジット制を取り入れることで、容器リサイクルを実現する。
 そのうえで9月に「サスティナブル週間」を設け、「マイ容器の持参」を呼びかけることで利用者のエコ意識を高め、渥美フーズから地域に新たなエコ習慣を広めることを提案した。
 2班は渥美半島でとれたミカンを使ったフルーツバターの製造、販売を提案した。田原市の「山本みかん農園」を訪ね、既存のフルーツバターの価格や消費期限などを比較検討し、オリジナルパッケージに入れることで「スター商品」にすることが可能とした。すでにバターの含有量を変えた商品の味の変化について比較実験をしている。
 3班は「名古屋と渥美に食の架け橋を」がテーマ。名古屋市千種区のショッピングモール「星が丘テラス」に期間限定のポップアップ店を開設し、チーズケーキやフルーツソーダ、かき氷の販売を提案した。すでに3日から実際に店を開き、商品販売している。多くの人が訪れ、売れ行きは好調だという。
 「商品を通じて渥美フーズの名前を覚えてもらい、オンラインショップなどへも誘導できる」としている。店では「ショップカード」を作り、SNSを活用してPRしたほか、ディスプレーにおこだわった様子を紹介した。
 渡会社長は、各班のプレゼンテーションを熱心に聞きながら、採用の可能性や商品化に向けて必要な点などを丁寧に説明した。
【山田一晶】

提案する学生=南山大学で(提供)
提案する学生=南山大学で(提供)
発表を終えたゼミ生と渡会社長(前から2列目中央)
発表を終えたゼミ生と渡会社長(前から2列目中央)

カテゴリー:社会・経済 / 地域・教育

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