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渋沢栄一の愛蔵書が見つかる 豊橋市中央図書館

豊橋市中央図書館で見つかった渋沢の愛蔵書「類聚古集」復刻版
豊橋市中央図書館で見つかった渋沢の愛蔵書「類聚古集」復刻版
青淵文庫の蔵書票(提供)
青淵文庫の蔵書票(提供)

 豊橋市中央図書館は28日、明治時代の資本家でNHK大河ドラマ主人公の渋沢栄一(1840~1931年)の愛蔵書が館内書庫で見つかったと発表した。
 「類聚(るいじゅう)古集」と呼ばれる平安末期の書物の復刻版。万葉集を元に歌人の藤原敦隆が編集したもので、原本は国宝に指定されている。歌人で国文学者の佐佐木信綱が編集し、1925年に全25冊で復刻版を発行した。
 この蔵書は、渋沢が創設した「青淵(せいえん)文庫」に収められていたもので、市図書館が51年2月に都内の古書店から2500円(当時)で購入した。8月下旬に閉架書庫にある和装本をデジタルデータ化する際に見つかった。表紙裏面の蔵書票を確認したところ本物と分かった。
 中央図書館によると、青淵文庫の蔵書は関東大震災で大半が失われたが、渋沢の遺志を継いだ孫敬三氏が再収。その後、蔵書は管理する「渋沢青淵記念財団竜門社」(現渋沢栄一記念財団)から1963年に都立図書館に贈られた。
 財団付設の渋沢資料館によると、現在も青淵文庫の蔵書票がある図書が古書店に並ぶこともある。中央図書館の岩瀬彰利主幹学芸員は「時期は分からないが、財団から都へ寄贈するまでに流出したようだ」とみている。進行中のデジタル化作業で、ほかの蔵書も来歴を調べたいという。
【加藤広宣】

 豊橋市中央図書館は28日、明治時代の資本家でNHK大河ドラマ主人公の渋沢栄一(1840~1931年)の愛蔵書が館内書庫で見つかったと発表した。
 「類聚(るいじゅう)古集」と呼ばれる平安末期の書物の復刻版。万葉集を元に歌人の藤原敦隆が編集したもので、原本は国宝に指定されている。歌人で国文学者の佐佐木信綱が編集し、1925年に全25冊で復刻版を発行した。
 この蔵書は、渋沢が創設した「青淵(せいえん)文庫」に収められていたもので、市図書館が51年2月に都内の古書店から2500円(当時)で購入した。8月下旬に閉架書庫にある和装本をデジタルデータ化する際に見つかった。表紙裏面の蔵書票を確認したところ本物と分かった。
 中央図書館によると、青淵文庫の蔵書は関東大震災で大半が失われたが、渋沢の遺志を継いだ孫敬三氏が再収。その後、蔵書は管理する「渋沢青淵記念財団竜門社」(現渋沢栄一記念財団)から1963年に都立図書館に贈られた。
 財団付設の渋沢資料館によると、現在も青淵文庫の蔵書票がある図書が古書店に並ぶこともある。中央図書館の岩瀬彰利主幹学芸員は「時期は分からないが、財団から都へ寄贈するまでに流出したようだ」とみている。進行中のデジタル化作業で、ほかの蔵書も来歴を調べたいという。
【加藤広宣】

豊橋市中央図書館で見つかった渋沢の愛蔵書「類聚古集」復刻版
豊橋市中央図書館で見つかった渋沢の愛蔵書「類聚古集」復刻版
青淵文庫の蔵書票(提供)
青淵文庫の蔵書票(提供)

カテゴリー:社会・経済

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