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地元の書店紹介する展示会

豊川堂と精文館に焦点をあてた展示会=豊橋市中央図書館で
豊川堂と精文館に焦点をあてた展示会=豊橋市中央図書館で

 秋の読書週間(10月27日~11月9日)にあわせ、豊橋を拠点に長年にわたって書店を営む2社をとりあげた「豊橋の百年企業 豊橋の書店-豊川堂と精文館」が中央図書館2階で始まった。11月14日まで。
 昨年から老舗企業の紹介を考えていた。図書館と関連のある「本」を扱うこと、読書週間などから企画した。知識の源泉「書物」を扱う店を取り上げ、「本屋があるまち豊橋」が歩んだ近代の歴史を紹介する。出版物31冊、写真など資料55点を展示した。
 豊川堂は戦国時代の終わり頃からみそ醸造業や呉服、質屋など営み、学制発布を受け1874年から教科書を出版するようになった。教科書のほか、辞書や郷土史本、教材類の製造販売も手がけ、豊橋初の新聞「参陽新聞」発刊にも携わった。
 会場では豊川堂が発行した明治から大正の教科書や掛図を並べたほか、三河の商店を紹介した銅版画「参陽商工便覧」(1899年)の豊川堂の絵から読み解く当時の商いの様子、戦前戦後の店舗や周辺の写真、豊橋を扱った教科書副読本などを展示した。「明治からの教科書メーカーとして、今後も子どもたちの教育に貢献できるよう頑張りたい」と豊川堂の髙須大輔社長は語る。
 また、豊川堂が1886年に出版した非売品のコレラ感染対策マニュアル「虎列刺病予防大略(これらびょうよけあらまし)」も紹介。新型コロナ禍の今に通じる感染症対策を書店が担ったことを示す貴重な資料だ。
 精文館は1923年に創業、間もなく100周年を迎える。当時は大正天皇即位を機に歴史を学ぼうという機運が高まり、精文館は日本史年表や県内の著名人を掲載した「国史年代表」など刊行した。
 コーナーでは「国史年代表」「大豊橋市明細地図」「豊川と近郊の風物」、戦後まもない1946年発行の文芸書「いづみ」などを展示。書籍以外の取扱商品などもパネルで紹介している。
 このほか、大正時代の豊橋の様子や書店の歴史なども紹介した。図書館は「今後も百年企業をシリーズで紹介していきたい」としている。
【田中博子】

 秋の読書週間(10月27日~11月9日)にあわせ、豊橋を拠点に長年にわたって書店を営む2社をとりあげた「豊橋の百年企業 豊橋の書店-豊川堂と精文館」が中央図書館2階で始まった。11月14日まで。
 昨年から老舗企業の紹介を考えていた。図書館と関連のある「本」を扱うこと、読書週間などから企画した。知識の源泉「書物」を扱う店を取り上げ、「本屋があるまち豊橋」が歩んだ近代の歴史を紹介する。出版物31冊、写真など資料55点を展示した。
 豊川堂は戦国時代の終わり頃からみそ醸造業や呉服、質屋など営み、学制発布を受け1874年から教科書を出版するようになった。教科書のほか、辞書や郷土史本、教材類の製造販売も手がけ、豊橋初の新聞「参陽新聞」発刊にも携わった。
 会場では豊川堂が発行した明治から大正の教科書や掛図を並べたほか、三河の商店を紹介した銅版画「参陽商工便覧」(1899年)の豊川堂の絵から読み解く当時の商いの様子、戦前戦後の店舗や周辺の写真、豊橋を扱った教科書副読本などを展示した。「明治からの教科書メーカーとして、今後も子どもたちの教育に貢献できるよう頑張りたい」と豊川堂の髙須大輔社長は語る。
 また、豊川堂が1886年に出版した非売品のコレラ感染対策マニュアル「虎列刺病予防大略(これらびょうよけあらまし)」も紹介。新型コロナ禍の今に通じる感染症対策を書店が担ったことを示す貴重な資料だ。
 精文館は1923年に創業、間もなく100周年を迎える。当時は大正天皇即位を機に歴史を学ぼうという機運が高まり、精文館は日本史年表や県内の著名人を掲載した「国史年代表」など刊行した。
 コーナーでは「国史年代表」「大豊橋市明細地図」「豊川と近郊の風物」、戦後まもない1946年発行の文芸書「いづみ」などを展示。書籍以外の取扱商品などもパネルで紹介している。
 このほか、大正時代の豊橋の様子や書店の歴史なども紹介した。図書館は「今後も百年企業をシリーズで紹介していきたい」としている。
【田中博子】

豊川堂と精文館に焦点をあてた展示会=豊橋市中央図書館で
豊川堂と精文館に焦点をあてた展示会=豊橋市中央図書館で

カテゴリー:社会・経済

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