障害のある若者がホノルルマラソン挑戦

　障害のある豊橋、豊川市在住の若者が、昨年に続きホノルルマラソン協会主催のオンラインマラソン「ホノルルマラソン・バーチャル・ビーチフェス」に挑戦する。３人がフル、１人が10㌔の完走を目標にしている。フルマラソンは１カ月間の累計で走りきるもので、29日にゴール予定だ。
　４人は地元の「チームステップ」のマラソン部に所属。障害のある人に達成感を味わってもらおうと豊橋市の宮副幸子さんが立ち上げた。障害者柔道やヨットなどを展開、マラソン部は約15年前から活動する。
　地元のマラソン大会などに参加、11年前から有志がホノルルマラソンにも挑んでいる。４人は昨年、新型コロナウイルス禍で中止になったホノルルマラソンの代わりに開催されたバーチャルイベントに参加。今年も同様にリモートで挑戦することにした。
　イベントは12月１日から１月16日までの期間内に、ＧＰＳアプリを使ったアクティビティーログを提出する。「フルマラソン（42・１９５㌔）」「10Ｋラン＆ウォーク（10㌔）」「カラカウアメリーマイル（１・61㌔）」の３種で、フルマラソンは「ワンデー」または累積42・１９５㌔を走破する「マルチデーレース方式」が選べる。昨年、榎澤眞穂さん（24）と吉川晃弘さん（30）は10㌔に挑戦し成功。平野裕太郎さん（26）と荒木啓暢さん（39）がマルチデーでフルマラソンを走り抜いた。
　今回は身体に障害のある榎澤さん、吉川さんもフルマラソンに挑む。「完走に向けて頑張ります」と周囲に宣言、仕事終わりや週末など使い、各所で走行距離を稼いできた。27日現在で榎澤さんは37㌔、吉川さんは41㌔まで距離を伸ばした。「昨年、10㌔を１日で完走した経験を生かし、１カ月間自分のペースで42・１９５㌔の完走目指して頑張ります。サポートや応援してくださる方がいるので、とても心強いです」と吉川さん。
　29日は午前10時に４人が向山大池に集合、支援者らの応援する中、各自が目標に向け池の外周を走る予定だ。平野さんも現在30㌔まで距離を伸ばし、荒木さんは今年は10㌔に挑むという。「29日に完走を実現させ、来年は現地で挑戦を」との機運も高まっている。
【田中博子】