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橋桁のボルト緩みを遠隔管理 豊橋で産学官の実証実験

ボルト周囲のシステムを説明する大村准教授=豊橋市役所で
ボルト周囲のシステムを説明する大村准教授=豊橋市役所で
橋桁土台への設置状況=野依町の浜田川橋で(提供)
橋桁土台への設置状況=野依町の浜田川橋で(提供)

 豊橋市と豊橋技術科学大学、トーヨーメタル(大岩町)は市管理の浜田川橋(野依町)で、橋桁と橋上部をつなぐ部分のボルトの緩みを遠隔計測できる新システムの実証実験を始めた。緩みや破損を早期発見でき、目視調査に頼ってきた安全管理の効率化などにつながると期待される。
 計測装置や管理システム「TenSense(テンセンス)」を豊橋技科大の大村廉准教授(情報・知能工学系)が開発した。橋の揺れで生じたボルトの緩みを自動計測、電源を備えた通信装置からデータを大学の管理用パソコンへ送る。
 市の助成金を得て、サイエンス・クリエイトのイノベーションの支援で実装に漕ぎつけた。装置の材料はトーヨーメタルが加工した。
 橋と土台と接合するボルトを通す際、ワッシャー状の計測装置を取り付ける。それを覆う筒状の通信装置とを電線でつなぎ、地震や車両通行時の揺れやひずみで生じた緩みをパソコンで遠隔管理できる。
 実証実験は1月28日に始めた。大村准教授によると1日1~2回のデータ送信で電池寿命は約10年だが、今回は毎分送信のため4月末までを予定する。採取したデータが技科大で分析、実用化などを検証する。
 市管理の橋は約1300あり、5年に1回の法定点検が義務付けられている。限られた人員が分担しての現地調査の効率化が課題となっている。道路建設課は「実験結果を踏まえ、実用性や費用対効果を考えた上で導入を検討できたら」と成果に期待する。
【加藤広宣】

 豊橋市と豊橋技術科学大学、トーヨーメタル(大岩町)は市管理の浜田川橋(野依町)で、橋桁と橋上部をつなぐ部分のボルトの緩みを遠隔計測できる新システムの実証実験を始めた。緩みや破損を早期発見でき、目視調査に頼ってきた安全管理の効率化などにつながると期待される。
 計測装置や管理システム「TenSense(テンセンス)」を豊橋技科大の大村廉准教授(情報・知能工学系)が開発した。橋の揺れで生じたボルトの緩みを自動計測、電源を備えた通信装置からデータを大学の管理用パソコンへ送る。
 市の助成金を得て、サイエンス・クリエイトのイノベーションの支援で実装に漕ぎつけた。装置の材料はトーヨーメタルが加工した。
 橋と土台と接合するボルトを通す際、ワッシャー状の計測装置を取り付ける。それを覆う筒状の通信装置とを電線でつなぎ、地震や車両通行時の揺れやひずみで生じた緩みをパソコンで遠隔管理できる。
 実証実験は1月28日に始めた。大村准教授によると1日1~2回のデータ送信で電池寿命は約10年だが、今回は毎分送信のため4月末までを予定する。採取したデータが技科大で分析、実用化などを検証する。
 市管理の橋は約1300あり、5年に1回の法定点検が義務付けられている。限られた人員が分担しての現地調査の効率化が課題となっている。道路建設課は「実験結果を踏まえ、実用性や費用対効果を考えた上で導入を検討できたら」と成果に期待する。
【加藤広宣】

ボルト周囲のシステムを説明する大村准教授=豊橋市役所で
ボルト周囲のシステムを説明する大村准教授=豊橋市役所で
橋桁土台への設置状況=野依町の浜田川橋で(提供)
橋桁土台への設置状況=野依町の浜田川橋で(提供)

カテゴリー:社会・経済 / 政治・行政

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