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「豊橋なんぶとうがん」が県内初のGI登録

5月初出荷に備える栽培施設=小島町で
5月初出荷に備える栽培施設=小島町で
GI登録効果にも期待する鷺坂会長
GI登録効果にも期待する鷺坂会長
色むらのない品質が高評価の「豊橋なんぶとうがん」(JA豊橋提供)
色むらのない品質が高評価の「豊橋なんぶとうがん」(JA豊橋提供)

 豊橋市南部地域で栽培される「豊橋なんぶとうがん」が、地域伝統の高品質な農産物を知的財産として保護する「地理的表示」(GI)に登録された。大都市圏の料理店から支持され、生産者らは「さらなるブランド化と生産者の増加につながれば」と期待する。
 伝統的な生産方法や風土などを生かした、高品質な農水産物を保護する制度。国の地域ブランド支援で産地間の差別化にも生かせる。生産者団体などで登録すれば名乗れるが、品質管理など高い要求基準を満たす必要がある。
 JA豊橋の生産者でつくる「南部琉球冬瓜同好会」が1987年に生産開始。表浜海岸に近い市南部地域にちなんで名付けた。現在は生産者24戸がハウスなど計約12㌶で栽培。全国2位を誇る県の生産量のうち、6割を同好会が占める。
 最大の特徴は見た目の美しさ。色やつや、形を整えるためのきめ細かな品質管理が特徴だ。
 果実を一方向のまま放置すると日陰部分が白い色むらができる。約2カ月の栽培期間で色つやを均等にする「返し」は複数回あり、こまめな確認や最適な時期を逃さない経験が必要という。収穫後に一時保管して実の表面全体をより緑に色付かせるなど、出荷前の仕上げもきめ細かい。
 首都圏や京阪神の高級料亭や中国料理店などからも支持が高い。外観の美しさを生かして丸のままのスープや、彫刻を施した飾り物などとしても重宝されている。
 小島町の鷺坂充康会長(54)のハウスでは、5月上旬の出荷に備えて定植がはじまった。鷺坂会長は「返しのタイミングは熟練を要し、夏に3~5㌔の実を返す作業は重労働だ。生産者の品質へのこだわりや気概がブランドを育み、他産地との差別化にもつながっている」と胸を張る。
【加藤広宣】

 豊橋市南部地域で栽培される「豊橋なんぶとうがん」が、地域伝統の高品質な農産物を知的財産として保護する「地理的表示」(GI)に登録された。大都市圏の料理店から支持され、生産者らは「さらなるブランド化と生産者の増加につながれば」と期待する。
 伝統的な生産方法や風土などを生かした、高品質な農水産物を保護する制度。国の地域ブランド支援で産地間の差別化にも生かせる。生産者団体などで登録すれば名乗れるが、品質管理など高い要求基準を満たす必要がある。
 JA豊橋の生産者でつくる「南部琉球冬瓜同好会」が1987年に生産開始。表浜海岸に近い市南部地域にちなんで名付けた。現在は生産者24戸がハウスなど計約12㌶で栽培。全国2位を誇る県の生産量のうち、6割を同好会が占める。
 最大の特徴は見た目の美しさ。色やつや、形を整えるためのきめ細かな品質管理が特徴だ。
 果実を一方向のまま放置すると日陰部分が白い色むらができる。約2カ月の栽培期間で色つやを均等にする「返し」は複数回あり、こまめな確認や最適な時期を逃さない経験が必要という。収穫後に一時保管して実の表面全体をより緑に色付かせるなど、出荷前の仕上げもきめ細かい。
 首都圏や京阪神の高級料亭や中国料理店などからも支持が高い。外観の美しさを生かして丸のままのスープや、彫刻を施した飾り物などとしても重宝されている。
 小島町の鷺坂充康会長(54)のハウスでは、5月上旬の出荷に備えて定植がはじまった。鷺坂会長は「返しのタイミングは熟練を要し、夏に3~5㌔の実を返す作業は重労働だ。生産者の品質へのこだわりや気概がブランドを育み、他産地との差別化にもつながっている」と胸を張る。
【加藤広宣】

5月初出荷に備える栽培施設=小島町で
5月初出荷に備える栽培施設=小島町で
GI登録効果にも期待する鷺坂会長
GI登録効果にも期待する鷺坂会長
色むらのない品質が高評価の「豊橋なんぶとうがん」(JA豊橋提供)
色むらのない品質が高評価の「豊橋なんぶとうがん」(JA豊橋提供)

カテゴリー:社会・経済

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