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「玄子」大将が人生最後のそば店オープンへ準備

改装工事中の室内と深津さん=慈恩寺で
改装工事中の室内と深津さん=慈恩寺で
そば店として再び活用される慈恩寺=豊川市萩町で
そば店として再び活用される慈恩寺=豊川市萩町で
小屋組みが見えるようになる店内
小屋組みが見えるようになる店内

 そばの名店「玄子(くろこ)」(豊川市野口町)の大将だった深津弘さん(75)が、同市萩町の「慈恩寺」を修繕して、そば店のオープンを目指している。
 市立萩小学校の裏手にある寺。縁あって寺が借りられることになった。30年以上使われておらず、建物が朽ちかけていたため、修繕に苦労している。
 知人の小野建設(豊橋市北島町)の小野和美さん(66)に工事を依頼した。床下のシロアリ被害がひどかった。柱も被害に遭い、屋根の一部が下がり、ひずみが出ていた。天井裏にはハクビシンが住み着き、大量のフンがあった。
 床は骨組みから張り替え、天井は外して小屋組みを黒く塗装した。天井は張らず、小屋組みを見えるようにした。
 小野さんは「新築の3倍は手間がかかる工事だが、深津さんがそば店をどうしてもやりたいという情熱にほだされ、頑張っています」と話す。
 玄子は娘夫婦が成長して、今はすべてを任せている。深津さんの味をしっかりと引き継ぎ、これまで通り大人気で、連日そばが売り切れる。夫婦そろって、そば打ちがうまいと評価する。
 そこで人生の最後は「店は私がいなくても大丈夫。妻と二人で気楽に運営できる店をやってみたい」と考え、知人に話したところ、慈恩寺を紹介してくれた。
 誰も住まなくなった寺に、30年ぶりに明かりがともることになり、地域住民や常連らが協力。さまざまな備品が寄せられたほか、金銭の援助をする人もいた。
 深津さんは「食は命の源。さまざまなことにこだわった、そばを提供したい」と張り切り、「地域活性化の一助になれば」と話す。オープン日は未定。
【竹下貴信】

 そばの名店「玄子(くろこ)」(豊川市野口町)の大将だった深津弘さん(75)が、同市萩町の「慈恩寺」を修繕して、そば店のオープンを目指している。
 市立萩小学校の裏手にある寺。縁あって寺が借りられることになった。30年以上使われておらず、建物が朽ちかけていたため、修繕に苦労している。
 知人の小野建設(豊橋市北島町)の小野和美さん(66)に工事を依頼した。床下のシロアリ被害がひどかった。柱も被害に遭い、屋根の一部が下がり、ひずみが出ていた。天井裏にはハクビシンが住み着き、大量のフンがあった。
 床は骨組みから張り替え、天井は外して小屋組みを黒く塗装した。天井は張らず、小屋組みを見えるようにした。
 小野さんは「新築の3倍は手間がかかる工事だが、深津さんがそば店をどうしてもやりたいという情熱にほだされ、頑張っています」と話す。
 玄子は娘夫婦が成長して、今はすべてを任せている。深津さんの味をしっかりと引き継ぎ、これまで通り大人気で、連日そばが売り切れる。夫婦そろって、そば打ちがうまいと評価する。
 そこで人生の最後は「店は私がいなくても大丈夫。妻と二人で気楽に運営できる店をやってみたい」と考え、知人に話したところ、慈恩寺を紹介してくれた。
 誰も住まなくなった寺に、30年ぶりに明かりがともることになり、地域住民や常連らが協力。さまざまな備品が寄せられたほか、金銭の援助をする人もいた。
 深津さんは「食は命の源。さまざまなことにこだわった、そばを提供したい」と張り切り、「地域活性化の一助になれば」と話す。オープン日は未定。
【竹下貴信】

改装工事中の室内と深津さん=慈恩寺で
改装工事中の室内と深津さん=慈恩寺で
そば店として再び活用される慈恩寺=豊川市萩町で
そば店として再び活用される慈恩寺=豊川市萩町で
小屋組みが見えるようになる店内
小屋組みが見えるようになる店内

カテゴリー:社会・経済

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