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「日・中・韓」友好の道探る講演会

講演する内田さん=蒲郡商工会議所で
講演する内田さん=蒲郡商工会議所で

 本紙で「発言」を執筆する弁護士の内田雅敏さん(77)=東京弁護士会=が6日夜、蒲郡商工会議所で講演した。蒲郡ライオンズクラブの創立60周年記念事業で、一般の人も含め約110人が聞き入った。
 テーマは「近隣諸国友好への道を探る~日・中・韓、近くて遠い国でいいのか」。内田さんは、今年が敗戦から77年目であること、明治元年から敗戦までも77年だったことを指摘、「前半は日清・日露戦争、第一次世界大戦、第二次世界大戦と戦争続きだったが、後半の77年は戦争がなかった」として「戦後的価値」が問い直されていると述べた。
 また2001年の米同時多発テロ以降世界が変わったと述べ、「ロシアのウクライナ侵攻は米国がアフガニスタンやイラクで続けてきたことと同じ。今回の侵略は19世紀から20世紀に時間が戻ろうとしているようだ」と話した。そのうえでロシアを非難しつつ、日本の対応について「防衛力の強化ではなく、外交と交渉で解決を図るべきだ」と指摘した。
 日中問題に語るにあたり、暗記しているという日中共同声明(1972年)の前文をそらんじてみせた。そのうえで、日中平和友好条約(78年)、日中共同宣言(98年)、戦略的互恵関係の包括的推進に関する共同声明(2008年)の4文書を「平和資源」と位置づけ、「この基本文書を使って外交的解決を」と訴えた。
 徴用工や慰安婦などに関する日韓問題は「日韓請求権協定(1965年)」で解決したとみるのではなく、歴史認識を一部共有し、日本が植民地支配への反省とおわびを表明した日韓パートナーシップ宣言(98年)を出発点とすべきだ」などと語った。
 会場からは最近の中国の軍拡、靖国神社への対応などについて質問が出た。
【山田一晶】

 本紙で「発言」を執筆する弁護士の内田雅敏さん(77)=東京弁護士会=が6日夜、蒲郡商工会議所で講演した。蒲郡ライオンズクラブの創立60周年記念事業で、一般の人も含め約110人が聞き入った。
 テーマは「近隣諸国友好への道を探る~日・中・韓、近くて遠い国でいいのか」。内田さんは、今年が敗戦から77年目であること、明治元年から敗戦までも77年だったことを指摘、「前半は日清・日露戦争、第一次世界大戦、第二次世界大戦と戦争続きだったが、後半の77年は戦争がなかった」として「戦後的価値」が問い直されていると述べた。
 また2001年の米同時多発テロ以降世界が変わったと述べ、「ロシアのウクライナ侵攻は米国がアフガニスタンやイラクで続けてきたことと同じ。今回の侵略は19世紀から20世紀に時間が戻ろうとしているようだ」と話した。そのうえでロシアを非難しつつ、日本の対応について「防衛力の強化ではなく、外交と交渉で解決を図るべきだ」と指摘した。
 日中問題に語るにあたり、暗記しているという日中共同声明(1972年)の前文をそらんじてみせた。そのうえで、日中平和友好条約(78年)、日中共同宣言(98年)、戦略的互恵関係の包括的推進に関する共同声明(2008年)の4文書を「平和資源」と位置づけ、「この基本文書を使って外交的解決を」と訴えた。
 徴用工や慰安婦などに関する日韓問題は「日韓請求権協定(1965年)」で解決したとみるのではなく、歴史認識を一部共有し、日本が植民地支配への反省とおわびを表明した日韓パートナーシップ宣言(98年)を出発点とすべきだ」などと語った。
 会場からは最近の中国の軍拡、靖国神社への対応などについて質問が出た。
【山田一晶】

講演する内田さん=蒲郡商工会議所で
講演する内田さん=蒲郡商工会議所で

カテゴリー:社会・経済

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