東三河懇話会で太田氏が講演

　元国土交通相の太田昭宏氏が13日、豊橋市駅前大通１の「ホテルアークリッシュ豊橋」で開かれた東三河懇話会で講演した。演題は「激変する世界情勢と日本の立ち位置～東三河の課題～」。
　ロシアについて「まさか国連安全保障理事国がウクライナに侵攻し、拒否権を使うとは思っていなかった。国連が機能しないのが明らかになった。世界の安全保障関係が急激に変化している」と述べた。「情報と軍事、経済の三つの戦争がある」と分析。ゼレンスキー大統領を含めた情報戦、ハイブリッドな軍事力、ロシアへの経済封じ込めがあることを説明した。中国には「安全保障では対立、経済は競争、環境政策は協力の姿勢をとる必要がある。５年後、10年後を見据えないといけない」と述べた。
　ポストコロナの日本経済について「困った人に金を配るだけではいけない。低成長と格差をなくすことを考えないといけない」と語った。
　新城市で生まれ、新城小、豊橋市立東田小、青陵中、県立時習館高校と高校まで東三河で育った。京都大学大学院修了。公明新聞記者を経て１９９３年の衆院選で初当選、２００６年に公明党代表就任。12年12月から15年10月に国交相を務めた。21年11月に衆院議員を勇退した。「温暖な気候だけでなく農業や漁業、林業、工業、サービス、観光とバランスが良い地域。住んでいる人が良かったと思うようにまちづくりを進めてほしい」と東三河にエールを贈った。
【安藤聡】