東三河ドローン・リバー構想推進協が新城で実証実験

　豊川、新城の両市と関係団体など官民でつくる「東三河ドローン・リバー構想推進協議会」は１日、新城市黄柳野の山林でドローンを使った森林調査の実証実験に取り組んだ。林の中にドローンを飛ばし、木の太さと高さを計測した。
　推進協に加盟する「森山環境科学研究所」（名古屋市）、田村組（新城市）、タケダビデオ（同）が中心となって実験した。衝突防止機能があるドローンを飛行させ、樹木の状況を把握できるのかを検証した。
　林野庁中部森林管理局愛知森林管理事務所の協力を受け、黄柳野の国有林で取り組んだ。まず、ＡＩ（人工知能）と魚眼レンズ６個を搭載した米国製ドローンを山林上空へ飛ばし、範囲を把握した。機体を降下させ、杉林の中で立ち並ぶ木々の隙間を通り抜けるように飛行し、撮影した。木は１本ずつ多方面から撮った。
　会員ら20人が見学した。研究所の森山誠さんは「地上での調査は下草刈りの労力や傾斜地を歩くための危険がある。安全面を考えるとドローンでの調査は有効です」と説明した。
　今後はドローンでの撮影データから木の直径と高さを導き出す。その後、旧来の手法で地上から直径と高さを計測し、値が一致するのか確認する。27日の総会で活動報告する。
【安藤聡】