文字の大きさ

豊橋で東三河の水と農を考えるシンポ

先端技術によるスマート化など地域農業の発展を考えたシンポジウム=ライフポートとよはしで
先端技術によるスマート化など地域農業の発展を考えたシンポジウム=ライフポートとよはしで

 県土地改良事業団体連合会豊橋支会は11日、豊橋市神野ふ頭町の「ライフポートとよはし」で東三河の水と農を考えるシンポジウムを開いた。豊川(とよがわ)用水と歩んだ発展史を振り返り、専門家や先進農業者らが情報技術(IT)などを生かした持続可能な成長について意見交換した。
 基調講演では宮崎雅夫参院議員が、国内農業の状況や政策課題などを紹介した。紛争や物価高などを背景に見直しなどが進む「食料・農業・農村基本法」では、ITを駆使したスマート農業を生かした成長戦略なども盛り込んでいる。
 続くパネルディスカッションは愛知大学の功刀由紀子名誉教授、スマート農業を進める東海近畿クボタの佐藤健さん、イチゴ生産者の水谷一江さんと輪菊生産者の山内祐子さんを加え、スマート農業への適応など地域農業の発展を考えた。
 水谷さんは、イチゴの高設栽培を用いた生産性向上でも実績がある。スマート化について「勘頼みから数値化することで効率化やロス削減につながった」と紹介した。
 スマート農業への適応について宮崎氏は「経営規模や地形、自然など地域の実情に合った運用が必要」と指摘。功刀名誉教授も「農業は全体の共通項でとらえるのが難しいが、データを活用した効率化などは一般化しやすい。そこが広がりにつながる」と説いた。
 豊橋支会の小久保三夫支会長は「全国屈指の産出額を誇る東三河の農業を水で支えてきた。この約20年は他の産地が生産性の伸び率を高める一方で、愛知県は伸び悩んでいる。東三河でも地域の農の底力が試される」と訴えた。
【加藤広宣】

 県土地改良事業団体連合会豊橋支会は11日、豊橋市神野ふ頭町の「ライフポートとよはし」で東三河の水と農を考えるシンポジウムを開いた。豊川(とよがわ)用水と歩んだ発展史を振り返り、専門家や先進農業者らが情報技術(IT)などを生かした持続可能な成長について意見交換した。
 基調講演では宮崎雅夫参院議員が、国内農業の状況や政策課題などを紹介した。紛争や物価高などを背景に見直しなどが進む「食料・農業・農村基本法」では、ITを駆使したスマート農業を生かした成長戦略なども盛り込んでいる。
 続くパネルディスカッションは愛知大学の功刀由紀子名誉教授、スマート農業を進める東海近畿クボタの佐藤健さん、イチゴ生産者の水谷一江さんと輪菊生産者の山内祐子さんを加え、スマート農業への適応など地域農業の発展を考えた。
 水谷さんは、イチゴの高設栽培を用いた生産性向上でも実績がある。スマート化について「勘頼みから数値化することで効率化やロス削減につながった」と紹介した。
 スマート農業への適応について宮崎氏は「経営規模や地形、自然など地域の実情に合った運用が必要」と指摘。功刀名誉教授も「農業は全体の共通項でとらえるのが難しいが、データを活用した効率化などは一般化しやすい。そこが広がりにつながる」と説いた。
 豊橋支会の小久保三夫支会長は「全国屈指の産出額を誇る東三河の農業を水で支えてきた。この約20年は他の産地が生産性の伸び率を高める一方で、愛知県は伸び悩んでいる。東三河でも地域の農の底力が試される」と訴えた。
【加藤広宣】

先端技術によるスマート化など地域農業の発展を考えたシンポジウム=ライフポートとよはしで
先端技術によるスマート化など地域農業の発展を考えたシンポジウム=ライフポートとよはしで

カテゴリー:社会・経済

 PR

PR