豊橋商議所ものづくり大賞に「ワイエムジー」

　豊橋商工会議所は９日、優れた技術、生産工程の開発などをたたえる本年度の「ものづくり大賞」を発表し、静音性を兼ね備えた高速の自動搬送装置を開発したワイエムジー（豊橋市雲谷町）が選ばれた。表彰式は28日の議員総会で行われる。
　同社は、工作機械を使った部品加工で必要な部品をつかみ、次工程へ運ぶなどの工程を自動化・省人化する自動搬送装置「ガントリーローダー」を主に製造。自動車メーカー、自動車部品メーカーなどに販売、納入している。
　装置の高速化、高精度化が要求される中、同社は従来より高速のモーター、かみ合いなどが優れた歯車を用い、業界最速となる搬送速度を実現。静音化で作業者にもやさしい。
　また、天井の高さに制限のある工場にも導入できるようなアームも実用化に向け、試作開発。
　高速化、小型化により、汎用性も向上し、中小製造業者や自動車業界以外の新たな市場開拓も期待できるとし、ものづくり大賞に選定された。
　山本茂一社長は「ガントリーローダーを自社製品として30年ほど開発してきた。大賞は非常にありがたく、これをばねに次の開発に日夜頑張りたい」と話した。
（中村晋也）