環境経営賞にマルコー商会冨士見リサイクルセンター

　豊橋商工会議所は、豊橋地区の事業所などを対象に環境技術の開発、環境対策への取り組みなどを表彰する本年度「環境経営賞」の最優秀賞にマルコー商会冨士見リサイクルセンター（豊橋市冨士見町）を選んだ。28日の議員総会で表彰する。
　同社は、総合解体工事・産業廃棄物処理業。同センターは中間処理施設で、建設現場で出る混合廃棄物、廃プラスチック類、木くず、がれき類などの破砕、選別をする。従来、埋め立ていたものもリサイクルできるようになり、再資源化率は95％にのぼる。
　環境面に配慮し、廃棄物の処理設備を全て屋内に設置し、騒音や震動、粉じんも屋外に出さないよう二重化した高速シャッターを導入。水洗工程で発生した排水なども浄化して施設内で再利用し、施設外に出さないクローズドシステムを採用した。
　また、屋内にミスト噴霧器、集塵ダストを設置し、従業員の作業環境にも配慮している。
　「作業の見える化・見せる化」もコンセプトとし、環境教育の場に利用してもらおうと、工程が見渡せるガラス張りの見学通路も設けている。
　優秀賞は、園芸・造園業のプラネットが受賞。ビル緑化は農場での生産技術を生かし、同一ビルで植物を育成し、室内緑化できる栽培システムを構築、農場とビル内の輸送に伴うエネルギーを削減するなど、環境負荷をかけずに環境緑化を広める栽培システムを開発した。
　他に奨励賞は次の通り。
　新来島豊橋造船＝鋼材の表面研磨などの工程で用いる大型ターボコンプレッサー２台の配管を接続するとともに、圧力自動制御装置を取り付け、工場全体への圧力エアーの供給を適正化、電力量や油使用料、二酸化炭素を大幅に削減した▽マナック＝水処理施設、ごみ処理施設などの各種プラント建設などを手掛ける。使われていなかった空間、農業用揚水機場の水槽上部に太陽光パネルを設置し、揚水機場の動力に利用したり、防災用に蓄電したりするシステムを開発した▽三河設備工業＝給排水設備、空調換気設備工事を主にする。無料省エネ診断から対策立案、施工、効果検証といった一連の環境対策支援「環境・省エネコンサルト事業」を実施し、地域の製造業で効果が出ている。
（中村晋也）