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「豊川手筒祭り」今年で終了へ

豊川手筒まつりについて会見する山脇市長㊧と小野会頭=豊川商議所で
豊川手筒まつりについて会見する山脇市長㊧と小野会頭=豊川商議所で
昨年8月の豊川手筒まつり=市野球場で
昨年8月の豊川手筒まつり=市野球場で

 豊川商工会議(小野喜明会頭)は28日、豊川市と共同会見を開き、毎年8月に開催してきた豊川市民まつり「豊川手筒まつり」を今年を最後に終了すると発表した。2020年度以降については今後の検討課題だが、市が主催を請け負う考えはなく、平成の時代を彩った夏の祭典の存続は白紙の状態だ。
 1988(昭和63)年から始まり、昨年も約8万5000人が来場した手筒まつりは豊川商議所主体の「豊川市民まつり協議会」が企画・運営を手掛けてきた。しかし防火体制の厳格化で、7年前に陸上競技場から野球場での開催に変更。会場の狭さや少ない出入り口、緊急時の避難場所が遠いなどの安全面の問題を抱えていた。
 また、商議所の役職員19人による対応にも限界があり、花火事故やゲリラ豪雨で観客に何らかの被害が出た場合、法人格を持たない同協議会では責任を負えない背景もある。小野会頭は「社会情勢の変化もあり、このままの体制での継続は厳しい」と決断。手筒まつり実行委員長の笠原盛泰副会頭も「発展的な中止ととらえ、次のあり方を考えていきたい」とし、この日の臨時役員会で今夏の開催をもって終了することが承認された。
 参加連区や煙火関係者からは継続を望む声があり、商議所は2年ほど前から市と協議を重ねてきた。市に移管した場合は協賛金集めや当日の運営で協力する意向も示した。
 しかし、市は「運営のノウハウがない」などの事情で主催を請け負うことを拒否。市中心の企画会議で検討する構想もあるが、山脇実市長は「(商議所に)続けてほしいのが本音なところ。市がそのまま引き継ぐのは不可能で、来年以降は白紙の状態。どうするかを皆さんと検討していきたい」と話した。
 毎年5月の豊川市民まつり・おいでん祭はこれまで通り継続するが、平成の終わりと共に、30年以上も続いてきた夏の風物詩がなくなる可能性も出てきた。
(由本裕貴)

 豊川商工会議(小野喜明会頭)は28日、豊川市と共同会見を開き、毎年8月に開催してきた豊川市民まつり「豊川手筒まつり」を今年を最後に終了すると発表した。2020年度以降については今後の検討課題だが、市が主催を請け負う考えはなく、平成の時代を彩った夏の祭典の存続は白紙の状態だ。
 1988(昭和63)年から始まり、昨年も約8万5000人が来場した手筒まつりは豊川商議所主体の「豊川市民まつり協議会」が企画・運営を手掛けてきた。しかし防火体制の厳格化で、7年前に陸上競技場から野球場での開催に変更。会場の狭さや少ない出入り口、緊急時の避難場所が遠いなどの安全面の問題を抱えていた。
 また、商議所の役職員19人による対応にも限界があり、花火事故やゲリラ豪雨で観客に何らかの被害が出た場合、法人格を持たない同協議会では責任を負えない背景もある。小野会頭は「社会情勢の変化もあり、このままの体制での継続は厳しい」と決断。手筒まつり実行委員長の笠原盛泰副会頭も「発展的な中止ととらえ、次のあり方を考えていきたい」とし、この日の臨時役員会で今夏の開催をもって終了することが承認された。
 参加連区や煙火関係者からは継続を望む声があり、商議所は2年ほど前から市と協議を重ねてきた。市に移管した場合は協賛金集めや当日の運営で協力する意向も示した。
 しかし、市は「運営のノウハウがない」などの事情で主催を請け負うことを拒否。市中心の企画会議で検討する構想もあるが、山脇実市長は「(商議所に)続けてほしいのが本音なところ。市がそのまま引き継ぐのは不可能で、来年以降は白紙の状態。どうするかを皆さんと検討していきたい」と話した。
 毎年5月の豊川市民まつり・おいでん祭はこれまで通り継続するが、平成の終わりと共に、30年以上も続いてきた夏の風物詩がなくなる可能性も出てきた。
(由本裕貴)

豊川手筒まつりについて会見する山脇市長㊧と小野会頭=豊川商議所で
豊川手筒まつりについて会見する山脇市長㊧と小野会頭=豊川商議所で
昨年8月の豊川手筒まつり=市野球場で
昨年8月の豊川手筒まつり=市野球場で

カテゴリー:社会・経済

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