トヨタ紡織が100周年 豊橋と田原両市に物品寄贈

豊橋市に応急救護所物品

　トヨタ紡織(本社・刈谷市)は　昨年迎えた創業１００年を記念し、豊橋市にトリアージテントなど応急救護所物品を寄贈した。豊橋工場の加藤康久工場長が29日、市役所で佐原光一市長に目録を手渡した。
　贈ったのは、災害時に容態で色分けして傷病者を収容するトリアージテント４張と防災用テント４張、伸縮担架７台、簡易ベッド７台などで３３０万円相当。
　豊橋工場がある豊橋市明海地区は、多いときで１万人が働く産業基地。南海トラフ地震など災害の発生時には、明海少年広場(明海町)に応急救護所を開設する予定で、トリアージテントなどは広場の防災倉庫に備える。
　加藤工場長は「豊橋には国内において中核の工場があり、日頃から大変お世話になっている。ぜひ役立ててほしい」と話し、佐原市長は労働者の多さから「いろいろと備えなければいけない場所。本当に感謝している」とお礼の気持ちを伝えた。
（飯塚雪）

田原市へソーラー街路灯５基

　豊橋工場は、田原市の三河港臨海部にある工場を含む四つからなり、同市には地域の安全と企業防災のためＬＥＤソーラー街路灯５基を贈った。
　街路灯は、臨海部と災害時指定一時避難場所になっている笠山（標高約20㍍）を結ぶ避難経路の一部・市道の約７５０㍍に設置された。
　災害時には、最大で住宅地の光崎地区から約２０００人、企業のある臨海部から約８０００人が利用する。
　寄贈式が27日、市役所で開かれ、街灯が少なかっただけに山下政良市長は「子どもや従業員も歩くので役に立ち、皆さん喜んでくれると思う」と感謝した。
　山下市長に目録を手渡した加藤工場長は「住民や従業員の安心安全、防災のため役に立つことができれば」と話した。
　同社は、豊田紡織の創業から昨年で１００年。「地域に１００年お世話になり、次の１００年に向けたお礼」として工場のある国内の地域の自治体に寄付している。
（中村晋也）