オゾンゲートが沖縄で好評

　豊橋市の企業が昨年商品化した新型コロナウイルスの侵入防止装置「オゾンゲート」が沖縄県で好評だ。建物入り口で吹き付ける低濃度オゾンで除菌するもので、地元空港からも注目度が高い。最近はスポーツチームのファンが試合会場に設置するために、ゲートを共同購入しようとする試みもあるという。沖縄での実績を地元に持ち帰り、市内で性能を体感できる展示場を新設した。
　精密部品加工の「明星プレス」（飯村町）の今井敬順専務が昨秋に商品化した。協業関係にある「ｏ３ｐｅａｃｅ（オースリーピース）」（萩原祥志社長）が販売を手掛けた。
　現在の商品は３代目となる。最新版はゲートの天井から低濃度オゾンを噴霧し、汚れた空気を足元で吸って再びオゾンに循環させる。これまでは横から吹き付けて吸引していた。
　噴霧するオゾンは安全基準濃度の０・１ｐｐｍ以下でおおむね頭部に達するよう設計する。日本人男性の平均身長（約１７０㌢）を標準に、建物に合わせてゲートの高さや幅などは調整可能。
　従来型のゲート側面にあった噴霧口は手指消毒用に活用する。家庭用１００ボルト電源を使える。主電源の他に手指消毒用の電源もあり、ゲート通過後も随時使える。
　沖縄では新石垣空港で地上職員用に導入、今後は旅客の回復を見越して乗客用ターミナルへの拡充にも前向きという。周辺の離島を結ぶフェリーターミナルからも引き合いが多い。
　他にも、同県内を拠点とするハンドボールの人気クラブチーム「琉球コラソン」（浦添市）のファンが導入費用を出し合うファンドをオースリーピースと立ち上げる機運も高まっている。
　今後は地元東三河での普及へ、駅前大通３の「水上ビル」でレンタルスペースを営む「Ｆａｒｍｅｒｓ」（木村和明代表）の２階にオゾンゲートを展示した。今井、萩原の両氏は「基本的な感染対策は手や口などに限られる。全身除菌のオゾンゲートを体感してもらえたら」と話す。
　問い合わせはオースリーピース（０５０・３７１８・２４００）へ。
【加藤広宣】