豊橋市中央図書館で司文庫「エリック・カール」展

　豊橋市中央図書館２階で、今年５月に91歳で死去した米国の絵本作家エリック・カールに焦点を当てた司文庫展「エリック・カール～世界で愛された絵本作家」が開かれている。図書やパネルで作家の魅力に迫る内容だ。10月10日まで。
　司文庫は名誉市民の司忠氏による寄付で１９７４年開設。絵本や教科書、美術書、図鑑など貴重な洋書類を所蔵する。毎年異なるテーマで文庫展を開いている。
　エリック・カールは世界的な人気を誇る絵本「はらぺこあおむし」などの著者。今回は娘に捧げた「パパ、お月様とって！」、飢餓や飽食に対する提言を込めた「月ようびはなにたべる？」、友情を描いた自身お気に入りの「ね、ぼくのともだちになって！」といった絵本をはじめ、彼の経歴や独特の色彩を生み出す絵本の作り方、彼が影響を受けた作家などを資料約60点で紹介した。
　英語、ポルトガル語、中国語、フランス語など八つの言語に翻訳された「はらぺこあおむし」を一堂に並べたほか、DVDも放映。会場には子ども向けクイズも用意され、すでに多くの子が挑戦している。「『はらぺこあおむし』以外にも多くの作品がある。エリック・カールをもっと知ってほしい」と冨田富士子主事は来館を呼びかける。
　エリック・カール関連以外に、司文庫の紹介資料、所蔵する重厚な古典、教科書、漫画家のサイン本なども展示している。月曜休館（20日開館。21と24日は休館）。
【田中博子】