豊橋市教委が学校臨時休業基準公表

　豊橋市教育委員会は、新型コロナウイルス感染拡大に伴い、校内感染を防ぐための臨時休業の基準を公表した。国の方針で、市内一斉休校はせず１学級から学年や学校単位でのルールを設けた。市のホームページで公開している。
　基準では児童生徒や教職員の感染判明後、校内関係者の濃厚接触者を特定する調査に要する期間に応じ、一部の学級や学年を休業。さらに校内でのクラスター（感染者集団）の可能性などを踏まて５～７日間を目安に臨時休業とする。
　学級閉鎖は、感染経路が学校での活動と明らかに関連がなく、発症日から２日間さかのぼっても登校していない生徒を除いて判断する。
　学級閉鎖の判断基準は主に三つある。①同じクラスに複数の児童生徒の感染が同時期に判明②感染者が１人でも、クラス内に風邪症状で欠席した未受診者が複数いる③感染者１人が判明、学校内活動で濃厚接触者が複数いる－のいずれかが当てはまれば実施する。
　これらの状況が複数クラス、または学年をまたいで広がれば学年閉鎖や臨時休校に踏み切る。
　市内では８月以降、五つの市立小中学校で陽性者を確認した。９月の新学期以降は３校で学級閉鎖を実施した。
　感染力が高いデルタ株の拡大に伴い不安も増した。登校による感染を不安視する児童生徒は、市教委が４～７月に実施した調査で約40人。９月の新学期当初、一時は４００人近くに増えた。
　市教委は今年度始まったタブレット端末を使った授業を生かし、授業動画の配信を開始。一部では音声のやり取りで双方向性も高め、改善も進めていきたい考えだ。
【加藤広宣】