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吉田神社の「獅子」「獅子・狛犬」 豊橋市が有形文化財指定

鎌倉時代に作られた「獅子」の像
鎌倉時代に作られた「獅子」の像
「獅子・狛犬」の像
「獅子・狛犬」の像

 豊橋市は5日、吉田神社(豊橋市関屋町)が所蔵する「獅子」「獅子・狛犬」の各彫像を有形文化財に指定したと発表した。鎌倉から室町時代に作られたもので、神社創建の歴史をたどる資料的な価値を認めた。神社では23日、指定を記念して一般公開する。
 市文化財センターによると獅子は鎌倉、獅子・狛犬は南北朝から室町時代の作。向かって右に口を開けた「阿(あ)」形像、左には口を閉じた「吽(うん)」形像を置く。
 「獅子」は高さ約28㌢、全長約24㌢、胸幅は約10~12㌢ほど。表面にはかつて、漆や金箔が施されていたという。頭から胴体は一つの木材、足先は別の寄木材からなる。体中央で左右に割り、内部はくり抜かれている。迫真の表情、絞った胴部や筋肉表現が鎌倉時代の技法と判断した。阿形像の空洞部には判読不明の墨書が残されている。
 「獅子・狛犬」は高さ、全長とも約50㌢、胸幅約24㌢と大きめ。いずれも頭と体は三つの材料、面部と足先をさらに別の材料で作られている。吽形像の狛犬は、頭頂部に角の痕跡が残るが尾とともになくなった。筋肉表現がある一方、胴の緩さや足首の巻毛表現から作られた時代を特定した。
 市内で数少ない中世の彫像のため、平安末期の創建とされる神社の歴史を知る資料として指定された。これで市の文化財は138件となった。水谷雅則禰宜は「所蔵品の中でも最古の文化財。神社の歴史をたどる貴重な資料だ」と述べた。
 像の一般公開は23日午前10時から。
【加藤広宣】

 豊橋市は5日、吉田神社(豊橋市関屋町)が所蔵する「獅子」「獅子・狛犬」の各彫像を有形文化財に指定したと発表した。鎌倉から室町時代に作られたもので、神社創建の歴史をたどる資料的な価値を認めた。神社では23日、指定を記念して一般公開する。
 市文化財センターによると獅子は鎌倉、獅子・狛犬は南北朝から室町時代の作。向かって右に口を開けた「阿(あ)」形像、左には口を閉じた「吽(うん)」形像を置く。
 「獅子」は高さ約28㌢、全長約24㌢、胸幅は約10~12㌢ほど。表面にはかつて、漆や金箔が施されていたという。頭から胴体は一つの木材、足先は別の寄木材からなる。体中央で左右に割り、内部はくり抜かれている。迫真の表情、絞った胴部や筋肉表現が鎌倉時代の技法と判断した。阿形像の空洞部には判読不明の墨書が残されている。
 「獅子・狛犬」は高さ、全長とも約50㌢、胸幅約24㌢と大きめ。いずれも頭と体は三つの材料、面部と足先をさらに別の材料で作られている。吽形像の狛犬は、頭頂部に角の痕跡が残るが尾とともになくなった。筋肉表現がある一方、胴の緩さや足首の巻毛表現から作られた時代を特定した。
 市内で数少ない中世の彫像のため、平安末期の創建とされる神社の歴史を知る資料として指定された。これで市の文化財は138件となった。水谷雅則禰宜は「所蔵品の中でも最古の文化財。神社の歴史をたどる貴重な資料だ」と述べた。
 像の一般公開は23日午前10時から。
【加藤広宣】

鎌倉時代に作られた「獅子」の像
鎌倉時代に作られた「獅子」の像
「獅子・狛犬」の像
「獅子・狛犬」の像

カテゴリー:社会・経済

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