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映画制作で豊橋へ移住 元劇団員の谷口さん

映画作りで豊橋市へ移住した谷口さん㊨。きょうもスポンサー探しに走る=駅前大通2の「フルーツパブ」で
映画作りで豊橋市へ移住した谷口さん㊨。きょうもスポンサー探しに走る=駅前大通2の「フルーツパブ」で
今回の映画作りでイメージする風景=蒲郡市で(谷口さん撮影)
今回の映画作りでイメージする風景=蒲郡市で(谷口さん撮影)

 縁のできた豊橋市を舞台に映画を撮りたい-。市の映画祭で入賞経験を持つ元劇団員の谷口由里子さん(30)は今夏、生活拠点もあった都内から豊橋市へ移り住み、2年後の完成を目指して本格的に制作活動を始めた。ロケハンで撮影現場を探して各地を巡る一方、制作資金を賄うためのスポンサー探しに走り回る日々が続く。
 劇団員の頃から映画制作への夢はあったという。昨年まで所属した劇団「TAIYO MAGIC FILM」は今年に入って辞めた。業務提携で古巣との関係は保ち、自らの映画作りに備えた。劇団を主宰する西条みつとしさんが手掛けた舞台脚本の映画化が決まり、8月下旬には都内の拠点を引き払って豊橋市へ移住した。
 作品の中心は夏の海水浴場と海の家だ。あいにく豊橋市内には遊泳できる海岸がなく、ロケ地候補は近隣市の海水浴場に譲った。谷口さんは「ほかのシーンではもっと豊橋の街並みを盛り込むつもり」と意気込む。
 市民との出会いは2019年。豊橋市の「ええじゃないか とよはし映画祭」に出品した「JURI」は準グランプリを受賞した。谷口さんは出演とプロデューサーを兼務し、市内のロケ地探しにも走り回った。
 ロケ地探しが難航した時も地元の人々が助け舟を出してくれた。「撮影場所を求む」のメッセージを店内に貼り出してくれた居酒屋店主、撮影場所の提供や協力者の紹介に快く応じてくれた会社経営者など見知らぬ地での映画作りでわずかだが人脈も広がった。
 「映画制作には地元の協力が欠かせない。あの時は豊橋のまちと人に救われた」。3年がたち、自身の映画作りにその縁を生かす時がきた。
 撮影場所選びでは東三河のロケ地情報に精通する「とよはしフィルムコミッション」の鈴木恵子さんの協力を仰いだ。転居先探しで8月上旬に豊橋入りした際もロケハンに付き合ってくれた。今後はエキストラ募集でも、心強い味方になってくれると期待する。
 一方、制作でもっとも頭を悩ませるのが資金だ。約1000万円の制作費を集めるため、スポンサーとなる地元企業や飲食店などを訪ねて協賛金を募る。
 新天地について谷口さんは「人のつながりの強さが魅力でもある。人とのつながりを大切にこれまで創作活動と向き合ってきた。ここで一緒に作品を紡いでいけると肌で感じた」と手ごたえをつかんだ様子だ。

 現在、谷口さんは映画作りを支える出資者を募っている。問い合わせはメールで谷口さん(crt@domotokyo.com)へ。
【加藤広宣】

 縁のできた豊橋市を舞台に映画を撮りたい-。市の映画祭で入賞経験を持つ元劇団員の谷口由里子さん(30)は今夏、生活拠点もあった都内から豊橋市へ移り住み、2年後の完成を目指して本格的に制作活動を始めた。ロケハンで撮影現場を探して各地を巡る一方、制作資金を賄うためのスポンサー探しに走り回る日々が続く。
 劇団員の頃から映画制作への夢はあったという。昨年まで所属した劇団「TAIYO MAGIC FILM」は今年に入って辞めた。業務提携で古巣との関係は保ち、自らの映画作りに備えた。劇団を主宰する西条みつとしさんが手掛けた舞台脚本の映画化が決まり、8月下旬には都内の拠点を引き払って豊橋市へ移住した。
 作品の中心は夏の海水浴場と海の家だ。あいにく豊橋市内には遊泳できる海岸がなく、ロケ地候補は近隣市の海水浴場に譲った。谷口さんは「ほかのシーンではもっと豊橋の街並みを盛り込むつもり」と意気込む。
 市民との出会いは2019年。豊橋市の「ええじゃないか とよはし映画祭」に出品した「JURI」は準グランプリを受賞した。谷口さんは出演とプロデューサーを兼務し、市内のロケ地探しにも走り回った。
 ロケ地探しが難航した時も地元の人々が助け舟を出してくれた。「撮影場所を求む」のメッセージを店内に貼り出してくれた居酒屋店主、撮影場所の提供や協力者の紹介に快く応じてくれた会社経営者など見知らぬ地での映画作りでわずかだが人脈も広がった。
 「映画制作には地元の協力が欠かせない。あの時は豊橋のまちと人に救われた」。3年がたち、自身の映画作りにその縁を生かす時がきた。
 撮影場所選びでは東三河のロケ地情報に精通する「とよはしフィルムコミッション」の鈴木恵子さんの協力を仰いだ。転居先探しで8月上旬に豊橋入りした際もロケハンに付き合ってくれた。今後はエキストラ募集でも、心強い味方になってくれると期待する。
 一方、制作でもっとも頭を悩ませるのが資金だ。約1000万円の制作費を集めるため、スポンサーとなる地元企業や飲食店などを訪ねて協賛金を募る。
 新天地について谷口さんは「人のつながりの強さが魅力でもある。人とのつながりを大切にこれまで創作活動と向き合ってきた。ここで一緒に作品を紡いでいけると肌で感じた」と手ごたえをつかんだ様子だ。

 現在、谷口さんは映画作りを支える出資者を募っている。問い合わせはメールで谷口さん(crt@domotokyo.com)へ。
【加藤広宣】

映画作りで豊橋市へ移住した谷口さん㊨。きょうもスポンサー探しに走る=駅前大通2の「フルーツパブ」で
映画作りで豊橋市へ移住した谷口さん㊨。きょうもスポンサー探しに走る=駅前大通2の「フルーツパブ」で
今回の映画作りでイメージする風景=蒲郡市で(谷口さん撮影)
今回の映画作りでイメージする風景=蒲郡市で(谷口さん撮影)

カテゴリー:社会・経済

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