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豊橋の「さくらピア」40周年

40周年を迎えた「さくらピア」=豊橋市東新町で
40周年を迎えた「さくらピア」=豊橋市東新町で
展示された開館当時の写真
展示された開館当時の写真
利用者らの作品が並ぶ会場
利用者らの作品が並ぶ会場

利用者の力作並ぶ文化祭開幕

 豊橋市東新町の市障害者福祉会館「さくらピア」は今年創立40周年を迎えた。心身に障害のある人やその家族が利用し、機能回復の向上や相互交流、社会参加促進など、障害者福祉の拠点としての役割を担ってきた。15日からは創立40周年記念の文化祭が開幕、多くの来館者でにぎわっている。
 1981年、国際障害者年記念事業として建設された。「豊橋市身体障害者総合福祉会館」の名称で当初は「身障会館」などと呼ばれたが、99年に「身体」を取って「市障害者福祉会館」に改称した。2004年に市総合福祉センター「あいトピア」開所に合わせ、館の愛称を「さくらピア」とした。
 09年からは障害当事者団体の「豊橋障害者(児)団体連合協議会」が指定管理を受け、会館管理や事業運営を担う。障害者団体やボランティアへの貸室のほか、スポーツレクリエーションや各種講座、ピアカウンセラーによる相談事業、障害児向けサマースクール、季節行事など展開する。
 防災対策には特に力を入れ、長年続ける「避難所体験」は障害当事者主体の取り組みとして高く評価されている。この体験内で作った防災ラジオドラマは全国コンテストで最優秀賞を受けた。また「防災タイム」「親子防災教室」でも、利用者や近隣住民の防災意識向上に寄与している。
 40年を迎え「ソフト面は当事者団体で頑張っていく。池を埋め立てた場所なので水はけが悪く、経年でライフラインの設備が老朽化するなどハード面の不安はあるが、丁寧に点検していく」と事務長の本田栄子さん。「この10年で多くの制度ができ、障害者を取り巻く環境は大きく変わった。ネット社会で直接顔を合わせる機会が減った部分もあるが、今後もバランスを取りながら当事者発信やネットを使わない人への情報提供に励みたい。人と人とをつなぐ場となれば」と話す。
 一方、利用者らの作品を展示する「第22回豊障連さくらピア文化祭」は3階が会場。一昨年から「3密」防止や観賞の機会を増やそうと、1日だけの展示を6日間に変更。新型コロナウイルス感染防止として、ステージ発表は中止し、作品展示のみとした。20日まで。
 豊障連各団体や館内の文化教室、サークルによる絵画や革工芸、書や陶芸、寄せ植え、折り紙などが室内を彩る。40周年を記念し、1階で地元施設などのバザーが日替わりであるほか、40年のあゆみを紹介する展示も。文化祭を見に来た先着300人に記念カレンダーもプレゼントしている。
【田中博子】

利用者の力作並ぶ文化祭開幕

 豊橋市東新町の市障害者福祉会館「さくらピア」は今年創立40周年を迎えた。心身に障害のある人やその家族が利用し、機能回復の向上や相互交流、社会参加促進など、障害者福祉の拠点としての役割を担ってきた。15日からは創立40周年記念の文化祭が開幕、多くの来館者でにぎわっている。
 1981年、国際障害者年記念事業として建設された。「豊橋市身体障害者総合福祉会館」の名称で当初は「身障会館」などと呼ばれたが、99年に「身体」を取って「市障害者福祉会館」に改称した。2004年に市総合福祉センター「あいトピア」開所に合わせ、館の愛称を「さくらピア」とした。
 09年からは障害当事者団体の「豊橋障害者(児)団体連合協議会」が指定管理を受け、会館管理や事業運営を担う。障害者団体やボランティアへの貸室のほか、スポーツレクリエーションや各種講座、ピアカウンセラーによる相談事業、障害児向けサマースクール、季節行事など展開する。
 防災対策には特に力を入れ、長年続ける「避難所体験」は障害当事者主体の取り組みとして高く評価されている。この体験内で作った防災ラジオドラマは全国コンテストで最優秀賞を受けた。また「防災タイム」「親子防災教室」でも、利用者や近隣住民の防災意識向上に寄与している。
 40年を迎え「ソフト面は当事者団体で頑張っていく。池を埋め立てた場所なので水はけが悪く、経年でライフラインの設備が老朽化するなどハード面の不安はあるが、丁寧に点検していく」と事務長の本田栄子さん。「この10年で多くの制度ができ、障害者を取り巻く環境は大きく変わった。ネット社会で直接顔を合わせる機会が減った部分もあるが、今後もバランスを取りながら当事者発信やネットを使わない人への情報提供に励みたい。人と人とをつなぐ場となれば」と話す。
 一方、利用者らの作品を展示する「第22回豊障連さくらピア文化祭」は3階が会場。一昨年から「3密」防止や観賞の機会を増やそうと、1日だけの展示を6日間に変更。新型コロナウイルス感染防止として、ステージ発表は中止し、作品展示のみとした。20日まで。
 豊障連各団体や館内の文化教室、サークルによる絵画や革工芸、書や陶芸、寄せ植え、折り紙などが室内を彩る。40周年を記念し、1階で地元施設などのバザーが日替わりであるほか、40年のあゆみを紹介する展示も。文化祭を見に来た先着300人に記念カレンダーもプレゼントしている。
【田中博子】

40周年を迎えた「さくらピア」=豊橋市東新町で
40周年を迎えた「さくらピア」=豊橋市東新町で
展示された開館当時の写真
展示された開館当時の写真
利用者らの作品が並ぶ会場
利用者らの作品が並ぶ会場

カテゴリー:社会・経済

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