宇宙ビジネス推進自治体に豊橋市

　豊橋市は今年度、衛星データを生かした宇宙ビジネス創出への積極的な取り組みが評価され、内閣府と経済産業省の「Ｓ－ＮＥＴ推進自治体」に選ばれた。今後約３年間で宇宙ビジネスに詳しい専門家の派遣などの支援が受けられる。
　両府省が宇宙ビジネスの裾野拡大を図る連携組織「スペース・ニューエコノミー創造ネットワーク」の一環で、推進自治体に衛星データの利用講習会や事業構想イベント機会を与えるなど、地域での関連ビジネスのアイデア創出を支援する。
　これまでの６道県に加え、今年度は鹿児島や岐阜など５県のほか、豊橋市と長野市が市区町村では初めて選ばれた。
　市はサイエンス・クリエイトと連携し、衛星データの利用促進を図る企業やスタートアップの実証実験などを支援している。
　昨年度は、日本版ＧＰＳと呼ばれる衛星測位システムを使って果樹園の収穫用ロボットを管理するシステムや、衛星を使って農家の持つ森林資源データから温室効果ガスの排出権取引に生かす事業など３件を補助対象に選んだ。
　ほか、データを生かした地域の行政課題などを解決する試みや、東三河スタートアップ推進協議会との連携を通じて宇宙ビジネスへの支援にも携わったことが評価されて推進自治体の選定につながったという。
【加藤広宣】