県東三河総局が関係人口創出の先進的取り組み紹介

サイト「穂っとネット東三河」で公開中

　県東三河総局は、地域活動への参加者らを近隣から呼び込む関係人口の創出を図ろうと、先進的な取り組みをまとめた事例集を出した。その利点や手順のほか、分野別に事例を紹介する。掲載内容はＰＤＦで編集し、東三河県庁のポータルサイトで公開している。
　人口減少や高齢化が進む中、大都市圏など近隣地域の居住者らを地域の課題解決を担う新たな人材「関係人口」として焦点を当てた。東三河での取り組みなどを先進事例として紹介している。
　第１部は、外部からの関係人口を受け入れる利点として、地域課題の担い手を生かした持続可能な地域づくりが可能になる点などを挙げた。緩やかな関係性を築き、外部人材も「第二の古里」として愛着を深められるなどの利点が見込める。
　第２部の事例集は、環境・景観保全▽まちづくり・地域おこし▽歴史・文化・スポーツ▽産業支援▽関係性をつなぐプラットフォーム（基盤）―の５分野から９事例を掲載した。
　新城市指定史跡の古宮城跡で活動する「三河古宮城址保存会」は「城跡の整備不足」を課題ととらえた歴史愛好家や城マニアらでつくる。城跡の手入れなどで珍しい場所を見られる特典なども参加者の動機付けとなっている。「活動が再訪の機会や交流に発展し、ほかの史跡保存に波及する効果もある」と成果や展望を示している。
　事例集のデータがポータルサイト「穂っとネット東三河」で閲覧できる。
【加藤広宣】