鳥居強右衛門「磔殺之図」を公開

新城市長篠城址史跡保存館で収蔵品展

　新城市長篠城址（じょうし）史跡保存館で、収蔵品展が開かれている。長篠・設楽原の戦い（１５７５年）ではりつけにされた鳥居強右衛門（すねえもん）を描いた絵（市指定文化財）や、強右衛門が登場した映画やＴＶドラマの雑誌や写真を展示している。６月30日まで。
　５日に開かれる「長篠合戦のぼりまつり」や放映中のＮＨＫ大河ドラマ「どうする家康」に合わせて企画した。
　「鳥居勝商（かつあき）磔殺（たくさつ）之図」は、江戸時代後期に描かれたとみられる。縦26㌢、横22㌢で、解説文を含めた絹地は縦88㌢、横31㌢。勝商をまつる墓がある新昌寺で保管され、１９５８年に市文化財に指定されたが行方不明となり、２０１９年９月に再発見された。その後に市へ寄贈された。劣化していたため、21年に修繕された。
　映画関連では１９４２年の「鳥居強右衛門」（内田吐夢監督）のシナリオ、上映を知らせる広告、作品を紹介する雑誌を出展した。
　ドラマは64年に放送された「徳川家康」の放映シーンの写真６枚が見られる。保存館開館１年後の65年に脚本家の阿木翁助さんから寄贈され、「長篠城での作戦会議」や「捕らえられた鳥居強右衛門」などの場面が見られる。
　午前９時～午後５時。高校生以上２２０円、小中学生１００円。火曜休館。
【安藤聡】