大村知事が訪米で交流成果など確認

　県は、訪米中の大村秀章知事の面談結果などをまとめた。
　大村知事は８日午前（現地時間）、テキサス州オースティンで世界最大級の複合イベント「サウス・バイ・サウスウエスト（ＳＸＳＷ）」主催社のディレクターと会い、「２０１９年からＳＸＳＷに県の学生チームを派遣しており、このイベントへの出展は、学生にとって大変大きなチャンスであり、刺激となっている。学生に加え、スタートアップもこのイベントに出展できるよう支援したい」と語った。
　県は24年に日本国内最大級のスタートアップ支援拠点「ＳＴＡＴＩＯＮ　Ａｉ」の開設を予定する。大村知事は「地域全体で盛り上げていくことが重要でＳＸＳＷの経験を共有しイベントの共同開催などをしたい」と述べた。
　続いてアボット知事と面談した。両知事は16年に「友好交流と相互協力に関する覚書（ＭＯＵ）」を結んでいる。その後、高校生の相互派遣などの若者の交流のほか、テキサス大学オースティン校とは19年からスタートアップ企業の創出と育成を図るプロジェクトを連携している。大村知事は「今後は医療分野でもテキサス大学ＭＤアンダーソンがんセンターやテキサスメディカルセンターとパートナーシップを築いていきたい」としてサポートを求めた。アボット知事は「医療などバイオテックやエネルギー分野にも力を入れている。ＭＯＵをアップデートし、これまで以上に連携を強化していきたい」と述べた。アボット知事は９月にも愛知県を訪れる意向を示した。
　その後、同大オースティン校を視察したほか、北米トヨタ自動車関係者と工場のある現地首長らと懇談した。
　９日には小牧市に本社のある機械メーカー「ＣＫＤ」のオースティン工場を視察した。この後、ダラス・フォートワース日米協会のレセプションで日米関係増進に貢献した人に贈る「優秀なリーダーシップ賞」の第１回受賞者として表彰され、英語でスピーチした。
　10日には、北米トヨタ本社を訪問したほか、同社のあるプレイノ市の市長と面談した。
【山田一晶】