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豊橋・プラットで幻の能「鳳来寺」上演

2匹の鬼が薬を持って利修仙人の前に現れる場面=プラットで
2匹の鬼が薬を持って利修仙人の前に現れる場面=プラットで
復曲の過程を解説する味方さん
復曲の過程を解説する味方さん

 幻の能「鳳来寺」が13日、豊橋市の「穂の国とよはし芸術劇場プラット」で上演された。NPO法人「三河三座」主催、東愛知新聞社など後援。
 この日はまず、利修仙人を演じる能楽師の味方玄(みかた・しずか)さんが、鳳来寺の復曲の経緯を紹介。三河で上演する意義について「みなさんの中に鳳来寺山のしっかりしたイメージがある。京都ではこうはいかない」と述べた。謡本から能として再現する過程、衣装や面の選択、所作の工夫などを、時折笑いを交えながら説明した。
 本番は十三段で構成する。1300年前、病床の文武天皇のため、勅使草鹿砥公宣卿が煙厳山で修行中の利修仙人を訪ねてくる場面から始まる。利修仙人は最初は断ったが熱意に負けて京へ行くことに同意する。「間の段」ではコノハズクや鳳来寺山に伝わる3匹の鬼の話が紹介された。
 その後、衣装を改めた仙人が鳳凰に乗って宮中に着く。そして2匹の鬼が不老不死の薬の入ったつぼを持って現れ、仙人に手渡した。天皇の病はたちまち治り、「鳳来寺」の寺名を授かって再び鳳凰に乗り、三河に帰っていく。
 企画した三河三座理事長の伊藤秀子さんは「日本の文化、地方の文化が長く広く伝わることを願います」と述べた。
【山田一晶】

 幻の能「鳳来寺」が13日、豊橋市の「穂の国とよはし芸術劇場プラット」で上演された。NPO法人「三河三座」主催、東愛知新聞社など後援。
 この日はまず、利修仙人を演じる能楽師の味方玄(みかた・しずか)さんが、鳳来寺の復曲の経緯を紹介。三河で上演する意義について「みなさんの中に鳳来寺山のしっかりしたイメージがある。京都ではこうはいかない」と述べた。謡本から能として再現する過程、衣装や面の選択、所作の工夫などを、時折笑いを交えながら説明した。
 本番は十三段で構成する。1300年前、病床の文武天皇のため、勅使草鹿砥公宣卿が煙厳山で修行中の利修仙人を訪ねてくる場面から始まる。利修仙人は最初は断ったが熱意に負けて京へ行くことに同意する。「間の段」ではコノハズクや鳳来寺山に伝わる3匹の鬼の話が紹介された。
 その後、衣装を改めた仙人が鳳凰に乗って宮中に着く。そして2匹の鬼が不老不死の薬の入ったつぼを持って現れ、仙人に手渡した。天皇の病はたちまち治り、「鳳来寺」の寺名を授かって再び鳳凰に乗り、三河に帰っていく。
 企画した三河三座理事長の伊藤秀子さんは「日本の文化、地方の文化が長く広く伝わることを願います」と述べた。
【山田一晶】

2匹の鬼が薬を持って利修仙人の前に現れる場面=プラットで
2匹の鬼が薬を持って利修仙人の前に現れる場面=プラットで
復曲の過程を解説する味方さん
復曲の過程を解説する味方さん

カテゴリー:芸能・文化

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