「ゆずりは学園」豊橋校が5日開校

　フリースクール、通信制高校の「ゆずりは学園」豊橋校が豊橋市大岩町に５日、開校する。学校に居場所がなかったり、人付き合いが苦手だったりする子どもたちに寄り添い、自立まで見守る場所だ。
　学園長の沓名和子さん、夫で理事長の智彦さんをはじめ、国語や数学などを教える教員資格を持った12人と多数の講師でサポートする。通信制課程がある「さくら国際高校」（長野県）、「中京高校」（岐阜県）と提携しており、スクーリングできる。小中学校は出席扱い制度が使える。
　豊橋校は５年以上前から同市草間町の「アイプラザ豊橋」で会議室を借りて開いていたが、多くの人が訪れる施設であり、他人が苦手な子どもがなじめなかった。独自の拠点ができたことに、和子学園長は「落ち着いて子どもたちの話を聞いてやれる場所ができた」と胸をなで下ろした。
　学校では、子どもに自由に楽しんでもらいながら、心に向き合う助けとなるものを用意している。貼り絵をするコラージュ療法、砂場にミニチュアやフィギュアを置いて風景を作る箱庭療法、家や木、人を描く描画療法。遊ぶ本人にとっても自分の心理を客観的に見ることができ、ストレス解消に役立つ。
　岩屋緑地のすぐ北にあり、自然を楽しみながら散歩ができる。バスや電車など公共交通機関も整っており、ロケーションがよい。和子学園長は「子どもたちが自分で来られるのが大切」と語った。
　毎週月水金曜。午前中は苦手な不登校児が多いことから、実験的に午後１～４時に開く。相談は事前予約があればいつでも可能。見学は13、25、27の各日の午後１～３時。
　問い合わせは、ゆずりは学園田原校（０５３１・22・３５１５）へ。
【岸侑輝】