子連れでの発言順抽選会参加認めず 豊橋市議会議長が経緯説明

　豊橋市議会９月定例会の一般質問発言順を決める抽選会に、諸井菜々子市議（37）が発熱した子どもを同席させたうえでの参加を議会側に断られたなどとする１日付の中日新聞の報道を受け、近藤喜典議長（43）は１日、記者会見で欠席を求めた経緯と理由などを説明した。
　通告締め切り後の抽選会は８月30日午前10時から開かれた。近藤議長によると、諸井氏からの子連れ参加の申し出は開始15分前だった。
　正副議長と議会事務局長らが諸井氏同席で緊急に協議したが、本人が病気や公務で出られないときの代理出席の対応は過去にもあるが、今回は①発病者が本人ではない②全会派の協議など時間的余裕もない―として認めなかったという。
　今回の対応について近藤議長は「２人はマスクをしていなかった。新型コロナウイルス感染の有無も分からず、マスクもない状態での同伴出席はベターではない。会場隣の別室で子どもを待機させる提案もしたが、応じてもらえなかった」と説明した。
　市議会は今年度始動した議会改革で、子育て世代の議員に配慮した環境整備を進めていた。近藤議長は「議長裁量で決められるようなことでもない。今回は協議を進めているなかで起きた」ことを付け加えた。
【加藤広宣】