豊橋で市民愛市憲章60周年式典や「一日長」活躍

　豊橋市民愛市憲章推進協議会は「市民の日（11月11日）」に合わせ10日、市公会堂で憲章制定60周年の記念式典を開いた。市長や市議会議長など主要団体では市民から選んだ「一日長」が職務に就いた。憲章実践者と公募した「フォト＆メッセージコンテスト」の優秀者と功労者の表彰などがあった。

■一日市長の河原さん

　一日市長は市立高師台中学校３年の河原ゆきさんが就いた。
　浅井由崇市長の執務室を訪ね、市長の椅子に腰掛けて決裁業務を任された。市と交流がある国の大使らへ宛てる手紙に慎重な手付きで押印した。庁舎外では曙学校給食センターも視察した。
　生徒会長も務めたという河原さんは「将来は法律や政治の分野で働いてみたい」と語った。
　浅井市長は「政治家を志し、市長になるまでに40年かかった。夢に向かって頑張ってほしい」と励ました。

■一日市議会議長の吉山さん

　一日議長に就いた吉田方中１年の吉山海さんは唯一の公募選出者。近藤喜典議長と小原昌子副議長らと本会議場や委員会室などを見学。議長席では議事進行方法などを教わった。まちなか図書館も視察した。
　吉山さんは「将来は地元で起業したい。豊橋の経済発展や税収アップにも貢献したい」などと夢を語った。
　近藤議長は「権力を持つ役職は立って初めて見える景色がある。有権者から託された力を正しく使えるかが肝心」と政治家の資質を説いた。

■一日警察署長の伊藤さん

　一日警察署長は神野建設の伊藤亜衣さん。竹村賢二署長から委嘱状を受けた伊藤さんは「緊張しているが、貴重な機会なので精いっぱい活動したい」と意気込んだ。
　豊橋駅東口ペデストリアンデッキで、横断歩道のない道路を渡る「横着横断」の抑止キャンペーンに参加し、通行人に交通ルールの順守を呼び掛けた。
　伊藤さんは「焦りが事故の原因になる。時間にゆとりを持って、歩行者とドライバーが互いに思いやりのある行動で交通事故を減らしたい」と訴えた。
　一日長はこのほか、商工会議所会頭に豊橋技術科学大学４年の廣本一真さん、駅長に八町小学校６年の浜野桜衣さん、郵便局長に私立藤ノ花女子高校２年の兵藤一華さんが就いた。
　式典では愛市憲章６項目の実践者として、外山正巳さん（天伯）、宮下亜輝夫さん（岩田）、小野等さん（鷹丘）、野口八重子さん（新川）、石原豊子さん（前芝）と豊橋華道連盟を表彰した。
　フォト＆メッセージコンテストは最優秀賞の石田聖海さん、優秀賞の田村麻生さん、代美原由藍さん、羽田野翔大さん、入選の永田裕登さん、竹村紀杏さん、鳥居蒼太さん、水上萌乃花さんを表彰した。
　このほか、協議会功労者として前会長の浅倉溢夫さんを表彰した。
【加藤広宣、北川一暉】