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豊橋発!インフラ塗り替え新技術

IH工法での作業。コスト削減に加え、環境負荷の低減効果も大きいことで注目される(提供)
IH工法での作業。コスト削減に加え、環境負荷の低減効果も大きいことで注目される(提供)
メクレルIH塗膜剥離協議会の廣中代表理事㊧と守田屋塗料の藤田社長=東愛知新聞社で
メクレルIH塗膜剥離協議会の廣中代表理事㊧と守田屋塗料の藤田社長=東愛知新聞社で
一気に建設が進んだインフラは、修繕の時期も重なる。城海津跨線橋は1953年完成。南側に併設された歩道橋は老朽化で通行止めになった
一気に建設が進んだインフラは、修繕の時期も重なる。城海津跨線橋は1953年完成。南側に併設された歩道橋は老朽化で通行止めになった

メクレルIH塗膜剥離協議会の工法

 全国で、鉄道や高速道路の橋、跨線(こせん)橋、歩道橋などの塗り替え需要が増え続けている。金銭的、時間的コストがかかることや粉じんが舞い散って作業員の負担が大きいことが課題だ。豊橋市の一般社団法人「メクレルIH塗膜剥離協議会」が取り扱う工法が劇的なコスト削減や環境負荷の低減を実現するとして注目を集め、北海道から九州まで受注が相次いでいる。
 同協議会が独占的に取り扱うIH塗膜剥離機「メクレル」は、クッキングヒーターと同じ原理のIH(電磁誘導加熱)により塗られている膜を剥離させる。国土交通省が運営する民間企業の新技術共有データベースにも登録された。
 従来の剥離剤を塗って塗膜をはがすのを繰り返すと、時間的にも金銭的にもコストがかかる。研削材を含む空気を高圧で当てることで塗膜をはがす工法があるが、粉じんが飛び散るため、健康面のリスクや溶剤を廃棄する際の環境負荷などの負担が大きい。加えて、体内に蓄積し、さまざまな健康被害が報告されているPCB(ポリ塩化ビフェニル)が塗膜に使用されていることなどから、基準値を超えている場合にはその撤去が求められていることも、IH工法の採用を後押ししている。
 IH工法は金銭的、時間的コストが削減でき、安全性の観点からも優位性が高い。全国各地のインフラの修繕で採用されている。
 メクレルIH塗膜剥離協議会の廣中雅浩代表理事は「道路や鉄道など全国の公共交通機関や歩道橋など行政からの依頼が後を絶ちません。豊橋の名を広められたらうれしいです」と話す。
 また、全国のインフラの修繕の需要を見越し、新技術の普及を進める豊橋市の守田屋塗料の藤田修一郎社長は「PCBの廃棄と管理は条約に基づく国際的な公約であり、喫緊の課題。現場作業員の負担軽減、そして環境負荷の低減からも積極的にこの新技術を伝えていきたいです」と胸を張った。
【本紙客員編集委員・関健一郎】

メクレルIH塗膜剥離協議会の工法

 全国で、鉄道や高速道路の橋、跨線(こせん)橋、歩道橋などの塗り替え需要が増え続けている。金銭的、時間的コストがかかることや粉じんが舞い散って作業員の負担が大きいことが課題だ。豊橋市の一般社団法人「メクレルIH塗膜剥離協議会」が取り扱う工法が劇的なコスト削減や環境負荷の低減を実現するとして注目を集め、北海道から九州まで受注が相次いでいる。
 同協議会が独占的に取り扱うIH塗膜剥離機「メクレル」は、クッキングヒーターと同じ原理のIH(電磁誘導加熱)により塗られている膜を剥離させる。国土交通省が運営する民間企業の新技術共有データベースにも登録された。
 従来の剥離剤を塗って塗膜をはがすのを繰り返すと、時間的にも金銭的にもコストがかかる。研削材を含む空気を高圧で当てることで塗膜をはがす工法があるが、粉じんが飛び散るため、健康面のリスクや溶剤を廃棄する際の環境負荷などの負担が大きい。加えて、体内に蓄積し、さまざまな健康被害が報告されているPCB(ポリ塩化ビフェニル)が塗膜に使用されていることなどから、基準値を超えている場合にはその撤去が求められていることも、IH工法の採用を後押ししている。
 IH工法は金銭的、時間的コストが削減でき、安全性の観点からも優位性が高い。全国各地のインフラの修繕で採用されている。
 メクレルIH塗膜剥離協議会の廣中雅浩代表理事は「道路や鉄道など全国の公共交通機関や歩道橋など行政からの依頼が後を絶ちません。豊橋の名を広められたらうれしいです」と話す。
 また、全国のインフラの修繕の需要を見越し、新技術の普及を進める豊橋市の守田屋塗料の藤田修一郎社長は「PCBの廃棄と管理は条約に基づく国際的な公約であり、喫緊の課題。現場作業員の負担軽減、そして環境負荷の低減からも積極的にこの新技術を伝えていきたいです」と胸を張った。
【本紙客員編集委員・関健一郎】

IH工法での作業。コスト削減に加え、環境負荷の低減効果も大きいことで注目される(提供)
IH工法での作業。コスト削減に加え、環境負荷の低減効果も大きいことで注目される(提供)
メクレルIH塗膜剥離協議会の廣中代表理事㊧と守田屋塗料の藤田社長=東愛知新聞社で
メクレルIH塗膜剥離協議会の廣中代表理事㊧と守田屋塗料の藤田社長=東愛知新聞社で
一気に建設が進んだインフラは、修繕の時期も重なる。城海津跨線橋は1953年完成。南側に併設された歩道橋は老朽化で通行止めになった
一気に建設が進んだインフラは、修繕の時期も重なる。城海津跨線橋は1953年完成。南側に併設された歩道橋は老朽化で通行止めになった

カテゴリー:社会・経済

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