1期目最終年へ 浅井豊橋市長が抱負

　豊橋市の浅井由崇市長は５日、定例記者会見で１期目の最終年に向けて市政運営への抱負を述べた。人口減少社会への現状認識、能登半島地震を受けた南海トラフ地震への津波浸水対策などへの備えなどを語った。
　人口減少時代へ向けた対応について、重点分野の一つに掲げる子育て教育関連の施策が奏功しつつある点に触れた。「30代の子育て世代は２０２０年度から転出超過に歯止めがかかった」とし、要因として多くの子育て世代向け施策が支持されている点を強調した。民間調査で、同世代を対象にした全国の住みよいまちランキングで２年連続３位の実績も示した。
　若者の転出率が高いことには「大学など市外で学ぶことはいい機会。結婚して将来的に地元へ戻った時に子育てや教育がしやすい受け皿の機能を強化すべきだ」と述べた。
　市内での防災への備えについて、臨海部での津波対応と建物の耐震化率向上を挙げた。津波災害時の特定避難困難地域にある総合スポーツ公園の新野球場建設地は「盛り土などで強化して指定緊急避難場所として活用を目指す。避難困難地域を減らしつつ、近隣住民の安全確保に努める」との目標を示した。
【加藤広宣】