全国手芸グランプリ表彰式

　「第13回全国手芸グランプリ」（日本手芸学会主催、東愛知新聞社など後援）の表彰式が５日、豊橋市の「ロワジールホテル豊橋」で開かれた。上位入賞者に賞状と記念品を贈った。
　学会の本部は豊川市萩町の社会福祉法人「順明会」にある。会の大塚昌明理事長や施設のスタッフらが東日本大震災の被災者支援に出向いた際、避難所で時間を持て余す人が目立つことに気付いた。刺しゅうのうち最も簡単な「クロスステッチ」に取り組んでもらおうと作品募集を決め、震災の翌年から始まった。
　今回は東北に住む被災者をはじめ、それ以外の地域の65歳以上の人たちから１０７点の応募があった。
　グランプリ大賞に選ばれた静岡県富士市の磯部伸行さんの作品「きせきれい」は、美しい鳥の姿を見事に表現した。東愛知新聞社賞の岩手県盛岡市の村上智子さんの作品「龍」は、今年のえとにちなんだ作品で勇壮な姿が印象に残る。
　表彰式で大塚理事長は「東日本大震災の被災者をはじめ全国の皆さんから『コンテストがあって良かった』と思ってもらえるように続けてきました」とあいさつ。新城市の下江洋行市長、豊川市選出の藤原宏樹県議、東愛知新聞社の堀内一孝社長らが祝辞を述べた。作品は順明会で今月中旬まで展示されている。
【竹下貴信】

　グランプリ大賞、東愛知新聞社賞を除く主な入賞者は次の皆さん。（敬称略）
　ミツバツツジ賞＝神子田節子（宮城県刈田郡）▽新城市長賞＝大友久子（宮城県名取市）▽愛知学泉短期大学学長賞＝我妻としゑ（仙台市）▽さつき賞＝高橋哲子（同）