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東レ理科教育賞で佳作 豊橋・時習館高の山口教諭

東レ理科教育賞佳作を受賞した山口教諭
東レ理科教育賞佳作を受賞した山口教諭
ユリノキ染めで作ったエコバック
ユリノキ染めで作ったエコバック

 新しい発想や工夫によって理科教育の進展に尽力した全国の中学、高校の教諭らを表彰する今年度の「東レ理科教育賞」で、県立時習館高校SSH生物部顧問の山口惠理子教諭(60)が佳作に選ばれた。校内のユリノキの葉に「どのような色素が含まれているのか」をまとめた研究が、評価された。生徒たちが感じた疑問を実験的に解き明かしていく手法が評価されたという。
 1969年創設された賞。今回は全国から75人の応募があり、書類審査を通過した15人が、その場で実験の成果を発表する2次審査に進んだ。東レ教育賞文部科学大臣賞1人、東レ理科教育賞2人、佳作3人、奨励作3人が選ばれた。
 山口教諭の発案で、同部は2020年から研究に取り組んできた。平日の放課後や土曜に活動し、これまで10人の生徒が携わった。初年度に木綿のエコバッグを「ユリノキ染め」で作ったところ、採集する季節によって染まる色や濃さの違いに気づいた。そこで、「高速液体クロマトグラフィー」で、ユリノキ葉の抽出液に含まれる色素が季節によってどう変わるか、どの色素が染色に影響を与えているか、金属媒染による影響などを調べた。
 4年目の昨年度は発色条件や色素の特定に取り組み、「ユリノキの葉に含まれるカテキン類が染色に寄与している」と結論付けた。
 山口教諭は「この賞は生徒たちの頑張りのおかげ。一緒に分からないことを追究していく時間は楽しかったし、実験の成果が認められ光栄だ」と話した。今後については「さらに美しい色に染めるための条件を見つけたい」と意欲をみせた。
【北川壱暉】

 新しい発想や工夫によって理科教育の進展に尽力した全国の中学、高校の教諭らを表彰する今年度の「東レ理科教育賞」で、県立時習館高校SSH生物部顧問の山口惠理子教諭(60)が佳作に選ばれた。校内のユリノキの葉に「どのような色素が含まれているのか」をまとめた研究が、評価された。生徒たちが感じた疑問を実験的に解き明かしていく手法が評価されたという。
 1969年創設された賞。今回は全国から75人の応募があり、書類審査を通過した15人が、その場で実験の成果を発表する2次審査に進んだ。東レ教育賞文部科学大臣賞1人、東レ理科教育賞2人、佳作3人、奨励作3人が選ばれた。
 山口教諭の発案で、同部は2020年から研究に取り組んできた。平日の放課後や土曜に活動し、これまで10人の生徒が携わった。初年度に木綿のエコバッグを「ユリノキ染め」で作ったところ、採集する季節によって染まる色や濃さの違いに気づいた。そこで、「高速液体クロマトグラフィー」で、ユリノキ葉の抽出液に含まれる色素が季節によってどう変わるか、どの色素が染色に影響を与えているか、金属媒染による影響などを調べた。
 4年目の昨年度は発色条件や色素の特定に取り組み、「ユリノキの葉に含まれるカテキン類が染色に寄与している」と結論付けた。
 山口教諭は「この賞は生徒たちの頑張りのおかげ。一緒に分からないことを追究していく時間は楽しかったし、実験の成果が認められ光栄だ」と話した。今後については「さらに美しい色に染めるための条件を見つけたい」と意欲をみせた。
【北川壱暉】

東レ理科教育賞佳作を受賞した山口教諭
東レ理科教育賞佳作を受賞した山口教諭
ユリノキ染めで作ったエコバック
ユリノキ染めで作ったエコバック

カテゴリー:社会・経済 / 地域・教育

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