文字の大きさ

財務省主計官の松本さん招き吉田塾例会

日本の財政状況を説明する松本さん=山本事務所で
日本の財政状況を説明する松本さん=山本事務所で

 若手経営者らの勉強会「吉田塾」(塾長、山本明彦元副金融担当相)は12日夜、豊橋市西松山町の山本事務所で第160回例会を開いた。講師は財務省主計官の松本圭介さん。国の財政運営の在り方や少子化対策などを語った。
 1976年1月生まれ。東京大学経済学部卒業後、98年に大蔵省入省。2007~08年には山本副金融担当相(当時)の秘書官を務めた。現在は、財務省主計官として財政健全化や子育て支援に携わる。
 日本の財政について「国債と借金に依存していて、その残高が積みあがっている状態。いつ破裂するか分からない特大の風船を子どもや孫の世代に託していいのか疑問だ」との見解を示した。
 財政状況をめぐる見解の対立については「極端すぎる。財政破綻すると危機をあおるだけでは意味ない。逆に、今は心配ないと札を刷り続けるとインフレが起きるかもしれない。財務省がうまく議論をコントロールすることが必要」と話した。
 英国のトラス政権の大規模減税策が金融市場を混乱させた「トラスショック」についても解説した。英国が22年9月、財政拡大にアクセルを踏もうとしたところ、財政の先行き懸念から国債売りや通貨売りに見舞われた。「マーケットにどう見られるかという観点で、財政運営することが大切と再認識した」と話した。
 岸田政権が進める少子化対策についても取り上げ、「2100年には人口はおよそ6000万人となり、4割近くが高齢者となる」と厳しい状況を示した。出生率が上がらない要因に「子育て環境」を挙げ、「子育て世代への経済支援は必要不可欠」とした。
 岸田政権は子育て世帯に対して、0~3歳未満は月額1万5000円、3歳~高校生には月額1万円を給付する政策を打ち出している。一方で、「経済政策だけでは駄目。子育てしたいと思う人を増やさないと改善はしない」と述べた。
【北川壱暉】

 若手経営者らの勉強会「吉田塾」(塾長、山本明彦元副金融担当相)は12日夜、豊橋市西松山町の山本事務所で第160回例会を開いた。講師は財務省主計官の松本圭介さん。国の財政運営の在り方や少子化対策などを語った。
 1976年1月生まれ。東京大学経済学部卒業後、98年に大蔵省入省。2007~08年には山本副金融担当相(当時)の秘書官を務めた。現在は、財務省主計官として財政健全化や子育て支援に携わる。
 日本の財政について「国債と借金に依存していて、その残高が積みあがっている状態。いつ破裂するか分からない特大の風船を子どもや孫の世代に託していいのか疑問だ」との見解を示した。
 財政状況をめぐる見解の対立については「極端すぎる。財政破綻すると危機をあおるだけでは意味ない。逆に、今は心配ないと札を刷り続けるとインフレが起きるかもしれない。財務省がうまく議論をコントロールすることが必要」と話した。
 英国のトラス政権の大規模減税策が金融市場を混乱させた「トラスショック」についても解説した。英国が22年9月、財政拡大にアクセルを踏もうとしたところ、財政の先行き懸念から国債売りや通貨売りに見舞われた。「マーケットにどう見られるかという観点で、財政運営することが大切と再認識した」と話した。
 岸田政権が進める少子化対策についても取り上げ、「2100年には人口はおよそ6000万人となり、4割近くが高齢者となる」と厳しい状況を示した。出生率が上がらない要因に「子育て環境」を挙げ、「子育て世代への経済支援は必要不可欠」とした。
 岸田政権は子育て世帯に対して、0~3歳未満は月額1万5000円、3歳~高校生には月額1万円を給付する政策を打ち出している。一方で、「経済政策だけでは駄目。子育てしたいと思う人を増やさないと改善はしない」と述べた。
【北川壱暉】

日本の財政状況を説明する松本さん=山本事務所で
日本の財政状況を説明する松本さん=山本事務所で

カテゴリー:社会・経済

 PR

PR