文字の大きさ

「季節、時間帯、曜日」を設定 豊橋・吉川町自治会の防災講座

災害時に困ること、不安などを考え、書き出す住民ら=豊橋市吉川町で
災害時に困ること、不安などを考え、書き出す住民ら=豊橋市吉川町で

 豊橋市西部、吉川町自治会の地震を想定した防災講座が、町内の吉川神明社であった。発生の季節や時間帯、曜日を設定し、住民らが困ることや、できることなどついて考えた。講師を務めた大学教授らは、この手法で検討することにより「地域の特性に合わせた対策を講じることができる」とし、広く普及させたい考えだ。
 吉川町は、市内で人口や、増加数が最も多い吉田方校区の一つ。自主防災会のほか、自主防災グループ「サポーターズクラブ吉川」も活動するなど、住民らは防災活動に力を入れている。26日の講座には、約50人が参加し、東三河地域防災協議会の委託事業研究代表を務める豊橋創造大短期大学部教授・大林博美さんの指導で取り組んだ。
 「まず地域を知ることが必要」とし、大林さんは地震で予測される揺れ、津波、人口構成などを把握することを説明した。
 災害のリスクは、災害の大きさ、季節、時間帯、曜日により変化するため、講座では吉川町の現状を理解した上で、季節、時間帯などを設定し、住民らがグループに分かれ、発災から避難するまで▽避難してから-に分けて、不安や困ること、誰が何をでき、どんな配慮が必要かなどについて書き出した。
 8月の平日火曜、深夜の発生を設定し、考えた女性グループからは、発災から避難するまでに「子どもの安否が心配」「動けずじっとしていると思う」「夫が夜勤だったら1人で子ども2人をみるのは不安」「懐中電灯をつける」などの声が出た。避難後はトイレ、授乳環境、離乳食などを心配ごとに挙げた。
 一方、同じ設定の男性グループは「深夜なので明かりがほしい」「屋外に出られるか」「メガネがあるか」などで、避難後の不安としてトイレ、食料、衣類などを挙げていた。
 大林さんは「ズレや気づきを共有したり、日常生活に照らし合わせたりすることで住民による防災対策ができる」と話し、協力したNPO法人東海リスクマネジメントの彦坂高司さんも「季節、時間帯、曜日を設定することでイメージしやすく、その中で考えることで具体的な対策を進められる」と助言している。
(中村晋也)

 豊橋市西部、吉川町自治会の地震を想定した防災講座が、町内の吉川神明社であった。発生の季節や時間帯、曜日を設定し、住民らが困ることや、できることなどついて考えた。講師を務めた大学教授らは、この手法で検討することにより「地域の特性に合わせた対策を講じることができる」とし、広く普及させたい考えだ。
 吉川町は、市内で人口や、増加数が最も多い吉田方校区の一つ。自主防災会のほか、自主防災グループ「サポーターズクラブ吉川」も活動するなど、住民らは防災活動に力を入れている。26日の講座には、約50人が参加し、東三河地域防災協議会の委託事業研究代表を務める豊橋創造大短期大学部教授・大林博美さんの指導で取り組んだ。
 「まず地域を知ることが必要」とし、大林さんは地震で予測される揺れ、津波、人口構成などを把握することを説明した。
 災害のリスクは、災害の大きさ、季節、時間帯、曜日により変化するため、講座では吉川町の現状を理解した上で、季節、時間帯などを設定し、住民らがグループに分かれ、発災から避難するまで▽避難してから-に分けて、不安や困ること、誰が何をでき、どんな配慮が必要かなどについて書き出した。
 8月の平日火曜、深夜の発生を設定し、考えた女性グループからは、発災から避難するまでに「子どもの安否が心配」「動けずじっとしていると思う」「夫が夜勤だったら1人で子ども2人をみるのは不安」「懐中電灯をつける」などの声が出た。避難後はトイレ、授乳環境、離乳食などを心配ごとに挙げた。
 一方、同じ設定の男性グループは「深夜なので明かりがほしい」「屋外に出られるか」「メガネがあるか」などで、避難後の不安としてトイレ、食料、衣類などを挙げていた。
 大林さんは「ズレや気づきを共有したり、日常生活に照らし合わせたりすることで住民による防災対策ができる」と話し、協力したNPO法人東海リスクマネジメントの彦坂高司さんも「季節、時間帯、曜日を設定することでイメージしやすく、その中で考えることで具体的な対策を進められる」と助言している。
(中村晋也)

災害時に困ること、不安などを考え、書き出す住民ら=豊橋市吉川町で
災害時に困ること、不安などを考え、書き出す住民ら=豊橋市吉川町で

カテゴリー:社会・経済 / 地域・教育

 PR

PR