受験生の大願成就、蒲郡市博物館「すべらない砂」配布へ

　蒲郡市博物館は、蒸気機関車が坂道を登る際、車輪にまく砂を入れた砂を、合格お守りの「すべらない砂」とし、21日から同館で希望者５００人に無料配布する。昨年好評だったため、今年も引き続き企画した。
　蒸気機関車では車体の天頂部に砂箱を設け、急な坂道を登るときに車輪の前に設けた管から砂をまいて滑るのを防ぐ。同博物館にはＤ５１－２０１号機が展示されいる。機関車の砂箱は間近で確認することができるが、砂は入っていない。
　砂は今年も半田市蒸気機関車保存会が管理するＣ１１－２６５号機の砂箱にあったものを同会から譲り受けた。
　お守りのデザインは表紙に「合格祈願」と記載し、赤い五角形の中にＤ５１－２０１号機を描いた。丸い小窓で砂が見えるように工夫した。
　博物館の蒸気機関車は、市民グループ「蒲郡ＳＬを守る会」（鈴木覚会長）が毎月車体を清掃。お守りの作製は今月４日に同館職員と同会会員で行った。
　平野仁也学芸員は「頑張る受験生の助けになれば」と話している。
　配布は先着順で１人１点。問い合わせは蒲郡市博物館（０５３３・68・１８８１）へ。（安藤聡）