近藤氏語る「美と健康」の奥三河観光戦略

　奥三河ビジョンフォーラム（夏目工理事長）は12日夜、新城市中野の同市商工会館で例会を開いた。グラフィックデザイナーの近藤茂雄さん（42）＝京都府京都市＝が講師を務め、奥三河地域で美と健康に特化したブランド戦略を発表。「ｏｋｕｍｉｋａｗＡｗａｋｅ」と名付けたロゴデザインに込めた思いなどを語った。
　同市と北設楽郡３町村（設楽、東栄町、豊根村）では奥三河観光協議会が中心となって「美と健康」をテーマに観光商品開発の展開を模索。東栄町で鉱物のセリサイトを使ったコスメ体験、設楽町田峯で茶の実を使ったスキンケアオイルの生産、新城市内の農産物加工品の販売でブランド戦略を探っている。
　ブランド名「ｏｋｕｍｉｋａｗａ（奥三河）」と「ａｗａｋｅ（目覚め）」を合わせた。近藤氏は「心の美と健康が目覚める、新しい旅の目的地」を概念にしたことを説明。「京都から奥三河を訪れた際にすがすがしい気分になった。それを“目覚め”という言葉として使っています」と解説した。
　ブランドロゴを使った展開は、９月から新城市のルバーブ、豊根村のブルーベリーなどを使ったジャムの販売で始まっている。
　近藤氏は２０１４年から東栄町でコスメ体験などを展開するプロジェクトに携わっていたのを機に、「奥三河でもブランディングを」と依頼を受けたことを明かし、「農協などの組合から個人レベルで取り組んでおり、他にはないユニークさがある。ここまで独創性を持った商品や活動はないのでは」と感想を述べた。
（安藤聡）