ダム湖底に沈む「川向のしだれ桃」 子孫を育てる協力者を募る
設楽ダム水源地対策協議会(設楽町)は、建設されるダムの湖底に沈む花の名所「川向(かわむき)のしだれ桃」(同町川向)を次世代につなぐ活動に取り組む。将来的に町内で整備される公園に植樹するため育苗する協力者を募集しようと、4日に町内で種を配布する。
川向のしだれ桃は、50年以上前に伊藤七郎さんが育てて近所に配布するなどして本数を増やし、集落全体で800本近くになった。国道257号設楽大橋近くの山里にピンクや赤、白の花が開き、町内外からの見物客も多かったという。
同地区は建設が計画される設楽ダムの湖底となり、2013年3月末に「閉区式」を行い、歴史に幕を閉じて伊藤さんは町内、ほかの住民も町内外へ移転した。
町を代表する花の名所の一つだった。地区住民が無人になっても設楽町観光協会では13年から3年間に現地で「まつり」を開催。「花を見れば心が和むと国道が渋滞になった時もあった」という。
ダム建設に関連して国道257号の付替道路とその沿線に「川向公園」も整備される。協議会では公園完成時に湖底に沈んだ樹木の子孫となる木を植樹する計画を立てた。
種は伊藤さんの長男で元川向区長の怜(さとし)さん(77)が9月に採取。15個入りで計30セットを4日午前11時から同町ふれあい広場スイスイパーク多目的ホールで配布する。
当日は配布と一緒に育苗講習の講師を務める怜さんは「将来的にしだれ桃の里としてよみがえってもらえれば」と話している。
問い合わせは同対策協議会(0536・62・0514)へ。
(安藤聡)
設楽ダム水源地対策協議会(設楽町)は、建設されるダムの湖底に沈む花の名所「川向(かわむき)のしだれ桃」(同町川向)を次世代につなぐ活動に取り組む。将来的に町内で整備される公園に植樹するため育苗する協力者を募集しようと、4日に町内で種を配布する。
川向のしだれ桃は、50年以上前に伊藤七郎さんが育てて近所に配布するなどして本数を増やし、集落全体で800本近くになった。国道257号設楽大橋近くの山里にピンクや赤、白の花が開き、町内外からの見物客も多かったという。
同地区は建設が計画される設楽ダムの湖底となり、2013年3月末に「閉区式」を行い、歴史に幕を閉じて伊藤さんは町内、ほかの住民も町内外へ移転した。
町を代表する花の名所の一つだった。地区住民が無人になっても設楽町観光協会では13年から3年間に現地で「まつり」を開催。「花を見れば心が和むと国道が渋滞になった時もあった」という。
ダム建設に関連して国道257号の付替道路とその沿線に「川向公園」も整備される。協議会では公園完成時に湖底に沈んだ樹木の子孫となる木を植樹する計画を立てた。
種は伊藤さんの長男で元川向区長の怜(さとし)さん(77)が9月に採取。15個入りで計30セットを4日午前11時から同町ふれあい広場スイスイパーク多目的ホールで配布する。
当日は配布と一緒に育苗講習の講師を務める怜さんは「将来的にしだれ桃の里としてよみがえってもらえれば」と話している。
問い合わせは同対策協議会(0536・62・0514)へ。
(安藤聡)