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豊橋生花地方卸売市場 90年の歴史に幕

最後のセリが行われた豊橋生花地方卸売市場=豊橋市神野新田町で
最後のセリが行われた豊橋生花地方卸売市場=豊橋市神野新田町で

 東三河唯一の生花市場、豊橋生花地方卸売市場(豊橋市神野新田町、高橋雅男代表理事)が30日、閉鎖した。同日、最後のセリが行われ、切り花や鉢物などが取り引きされた。
 同市場は、90年ほど前に豊橋市の西光寺の境内で開設。以後、駅前大通、花田町などを経て、1989(平成元)年に現在の場所に移転した。菊、カーネーション、バラ、ランなど、地元で生産された切り花や鉢物などが取り引きされてきた。
 1990年代前半のピーク時には、売上高は10億円近くあり、組合員は約170人いた。近年は大型店、インターネットなどとの競合があるほか、冠婚葬祭関係の需要減などにより、閉店する生花店が相次いでおり、昨年の売上高は3億円にまで減少。組合員も74人になっている。
 2000年代中ごろから赤字が続くようになり、市場に資産があるうちに閉鎖することを決めた。跡地は売却先が決まっているという。
 同市場は、東京や大阪などの大市場に出荷できない、端数の品が東三河や湖西の農家から出荷され、東三河の生花店が東京や大阪に比べて安く購入できる市場として機能してきた。輸送時間が短く、新鮮な生花が買えると評価されていた。
 高橋代表理事は「全国の生花市場の年間取引高合計は、20年ほど前は6500億円だったが、現在は3800億円まで縮小している」と厳しい現状を語り、「東京や大阪の市場の仲卸業者から仕入れることができるので、各生花店の営業に支障はないと思いますが、地元の花を地元で取り引きできる地産地消の市場がなくなることは残念」と話していた。
(竹下貴信)

 東三河唯一の生花市場、豊橋生花地方卸売市場(豊橋市神野新田町、高橋雅男代表理事)が30日、閉鎖した。同日、最後のセリが行われ、切り花や鉢物などが取り引きされた。
 同市場は、90年ほど前に豊橋市の西光寺の境内で開設。以後、駅前大通、花田町などを経て、1989(平成元)年に現在の場所に移転した。菊、カーネーション、バラ、ランなど、地元で生産された切り花や鉢物などが取り引きされてきた。
 1990年代前半のピーク時には、売上高は10億円近くあり、組合員は約170人いた。近年は大型店、インターネットなどとの競合があるほか、冠婚葬祭関係の需要減などにより、閉店する生花店が相次いでおり、昨年の売上高は3億円にまで減少。組合員も74人になっている。
 2000年代中ごろから赤字が続くようになり、市場に資産があるうちに閉鎖することを決めた。跡地は売却先が決まっているという。
 同市場は、東京や大阪などの大市場に出荷できない、端数の品が東三河や湖西の農家から出荷され、東三河の生花店が東京や大阪に比べて安く購入できる市場として機能してきた。輸送時間が短く、新鮮な生花が買えると評価されていた。
 高橋代表理事は「全国の生花市場の年間取引高合計は、20年ほど前は6500億円だったが、現在は3800億円まで縮小している」と厳しい現状を語り、「東京や大阪の市場の仲卸業者から仕入れることができるので、各生花店の営業に支障はないと思いますが、地元の花を地元で取り引きできる地産地消の市場がなくなることは残念」と話していた。
(竹下貴信)

最後のセリが行われた豊橋生花地方卸売市場=豊橋市神野新田町で
最後のセリが行われた豊橋生花地方卸売市場=豊橋市神野新田町で

カテゴリー:社会・経済

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