ホテルアソシア豊橋で外国人宿泊客避難訓練

　豊橋駅直結のホテルアソシア豊橋で22日、外国人宿泊客を対象にした避難訓練があった。豊橋市消防本部とホテルの従業員らが参加し、優しい日本語や絵文字による避難誘導と情報提供を学んだ。
　秋のラグビーＷ杯や２０２０年の東京五輪を控え、外国人観光客の災害対応が重要な課題になっている。
　訓練は夜間の火災を想定。外国人宿泊客役は、同市大岩町で法定講習を受けている来日したばかりの技能実習生５カ国20人が務めた。　
　７階の客室から出火を確認した従業員が、客室でくつろぐ宿泊客らに「ファイヤー」「火事です」と大きな声で呼び掛け、避難を指示。情報を視覚化した絵文字と日本語や英語、中国語など５か国語で「非常口」と書かれたボードを掲げながら非常階段へと導いた。取り残された宿泊客を助けるため、はしご車も駆けつけた。
　ベトナム人の男性（21）は「救助の人がとても優しかったので安心できました」と話した。
　訓練は検証後、もう一度行われた。同ホテルの自衛消防隊長の男性（43）は「今回出た意見を取り入れ、ボードの設置場所や情報の多言語化の必要性を検討していきたい」と述べた。
（飯塚雪）