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NHK朝ドラ実現に沸く豊橋の関係者

古関裕而さん、金子さん夫妻をモデルにした朝ドラが実現し、万歳して喜ぶ豊橋市の関係者=同市役所で
古関裕而さん、金子さん夫妻をモデルにした朝ドラが実現し、万歳して喜ぶ豊橋市の関係者=同市役所で
古関さん夫妻
古関さん夫妻

 昭和を代表する作曲家・古関裕而さん(1909~1989年)と妻・金子(きんこ)さん(旧姓・内山、1912~1980年)をモデルにした物語「エール」が、来年4月から放送が始まるNHK連続テレビ小説(朝ドラ)に決まり、28日、発表された。金子さんの出身地・豊橋市と、古関さんの出身地・福島県福島市が共に実現を目指して活動。豊橋市はこの日、喜びに包まれた。
 古関さんは、前回の東京五輪(1964年)で行進曲「オリンピック・マーチ」を制作しており、五輪イヤーの2020年を彩る朝ドラとなる。昭和時代に数々の名曲を生み出した作曲家と妻の波乱万丈の人生が描かれる。
 全国高校野球選手権大会歌「栄冠は君に輝く」、阪神タイガース応援歌「六甲おろし」」などの代表曲がある古関さんは、生涯約5000曲を制作した。
 豊橋市歌も手掛けており、同市は一昨年2月、市や市議会、商工会議所、金子さんの母校(市立高等女学校)となる県立豊橋東高校の同窓会など官民で「古関裕而さんと金子さんをテーマにしたNHK朝ドラ実現を願う会」を設立。福島市と共に署名集めやPRなどの活動を実施していた。
 両市は、東京五輪が行われる20年の放送とともに、朝ドラを東日本大震災の被災地の一つになった福島市の復興のシンボルにもする目的で実現を目指してきた。
 一昨年10月には、両市の市長、経済団体の代表者らが15万8470人の署名簿(豊橋市7万5067人、福島市8万3043人)と提案書をNHKに提出。一方で、両市のまつりを通じた商工会議所青年部同士の交流も進んだ。
 願う会の設立からちょうど2年の28日、朗報が届いた豊橋市では、市役所1階に朝ドラ決定を知らせる横断幕を掲げ、関係者が万歳三唱をして喜び合った。
 会長を務める佐藤元英豊橋商工会議所副会頭は「豊橋、福島から日本中にエールを送れるよう、ますます豊橋を盛り上げたい」と話し、「ようやく(朝ドラが)きた。このチャンスに豊橋を広く知らしめたい」と意気込む。
 佐原光一市長は「豊橋で生まれた金子さんを取り上げてもらおうと、市民挙げての運動で頑張ってきた。応えてくれた市民に感謝。金子さんを通じてこのまちの歴史、人間性が伝われば」と述べ、「豊橋の話題をたくさん取り上げてもらえるように」と期待を込めた。
 金子さんについて調査するなど、市役所勤務時代、実現に奔走した豊橋観光コンベンション協会の豊田達也さんも「感無量。昨年秋からこの日を待っていた」と喜んだ。

 金子さんについて

 現在の豊橋市小池町付近で生まれ、市立高等女学校を1928(昭和3)年に卒業。2年後の30年1月、古関さんが国際作曲コンクールで入賞した記事が新聞に掲載され、これを見て感激、手紙を書いた後、文通を3カ月ほど続けた。2人の思いは膨らみ、その年に結婚と“スピード婚”だった。
 学生時代からオペラ歌手を目指しており、結婚後も声楽を学んでいた。絵画や詩の創作などにも意欲的で、芸術全般を愛したという。
(中村晋也)

 昭和を代表する作曲家・古関裕而さん(1909~1989年)と妻・金子(きんこ)さん(旧姓・内山、1912~1980年)をモデルにした物語「エール」が、来年4月から放送が始まるNHK連続テレビ小説(朝ドラ)に決まり、28日、発表された。金子さんの出身地・豊橋市と、古関さんの出身地・福島県福島市が共に実現を目指して活動。豊橋市はこの日、喜びに包まれた。
 古関さんは、前回の東京五輪(1964年)で行進曲「オリンピック・マーチ」を制作しており、五輪イヤーの2020年を彩る朝ドラとなる。昭和時代に数々の名曲を生み出した作曲家と妻の波乱万丈の人生が描かれる。
 全国高校野球選手権大会歌「栄冠は君に輝く」、阪神タイガース応援歌「六甲おろし」」などの代表曲がある古関さんは、生涯約5000曲を制作した。
 豊橋市歌も手掛けており、同市は一昨年2月、市や市議会、商工会議所、金子さんの母校(市立高等女学校)となる県立豊橋東高校の同窓会など官民で「古関裕而さんと金子さんをテーマにしたNHK朝ドラ実現を願う会」を設立。福島市と共に署名集めやPRなどの活動を実施していた。
 両市は、東京五輪が行われる20年の放送とともに、朝ドラを東日本大震災の被災地の一つになった福島市の復興のシンボルにもする目的で実現を目指してきた。
 一昨年10月には、両市の市長、経済団体の代表者らが15万8470人の署名簿(豊橋市7万5067人、福島市8万3043人)と提案書をNHKに提出。一方で、両市のまつりを通じた商工会議所青年部同士の交流も進んだ。
 願う会の設立からちょうど2年の28日、朗報が届いた豊橋市では、市役所1階に朝ドラ決定を知らせる横断幕を掲げ、関係者が万歳三唱をして喜び合った。
 会長を務める佐藤元英豊橋商工会議所副会頭は「豊橋、福島から日本中にエールを送れるよう、ますます豊橋を盛り上げたい」と話し、「ようやく(朝ドラが)きた。このチャンスに豊橋を広く知らしめたい」と意気込む。
 佐原光一市長は「豊橋で生まれた金子さんを取り上げてもらおうと、市民挙げての運動で頑張ってきた。応えてくれた市民に感謝。金子さんを通じてこのまちの歴史、人間性が伝われば」と述べ、「豊橋の話題をたくさん取り上げてもらえるように」と期待を込めた。
 金子さんについて調査するなど、市役所勤務時代、実現に奔走した豊橋観光コンベンション協会の豊田達也さんも「感無量。昨年秋からこの日を待っていた」と喜んだ。

 金子さんについて

 現在の豊橋市小池町付近で生まれ、市立高等女学校を1928(昭和3)年に卒業。2年後の30年1月、古関さんが国際作曲コンクールで入賞した記事が新聞に掲載され、これを見て感激、手紙を書いた後、文通を3カ月ほど続けた。2人の思いは膨らみ、その年に結婚と“スピード婚”だった。
 学生時代からオペラ歌手を目指しており、結婚後も声楽を学んでいた。絵画や詩の創作などにも意欲的で、芸術全般を愛したという。
(中村晋也)

古関裕而さん、金子さん夫妻をモデルにした朝ドラが実現し、万歳して喜ぶ豊橋市の関係者=同市役所で
古関裕而さん、金子さん夫妻をモデルにした朝ドラが実現し、万歳して喜ぶ豊橋市の関係者=同市役所で
古関さん夫妻
古関さん夫妻

カテゴリー:社会・経済 / 芸能・文化

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