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母校・豊川中部中で教師の伊木さん講演

母校での講演で、夢を持ち全力で生きる大切さを説く伊木さん=豊川市立中部中学校で
母校での講演で、夢を持ち全力で生きる大切さを説く伊木さん=豊川市立中部中学校で

 豊川市立中部中学校(前田成人校長)で28日、同校卒業生で、豊橋市立東陽中学校教諭の伊木ロドリゴさん(33)による教育講演会が開かれた。全校生徒や保護者を前に、「今を生きる」の演題で波瀾(はらん)万丈な人生を振り返りつつ、夢に向かって全力で生きる素晴らしさを訴えた。
 ブラジル生まれの伊木さんは10歳で家族と来日。日本語やいじめなどの壁にぶつかりながら、母親や当時中学校の担任教諭だった前田校長からの叱咤(しった)激励を受けて勉強に励んだ。
 御津高校入学時には試験で高得点をマークするほど日本語を習得したが、16歳で白血病を発症。医師から「生きる確率は50%」と告げられ、200日間に及ぶ闘病生活が始まった。病室でテレビを見ていた際、日本では10年連続で自殺者3万人を超えたというニュースに衝撃を受けた。
 退院後、高校を1年留年して卒業し、愛知県立大に入学。ちょうどそのころ、外国人でも教員試験を受けられるようになり、教壇に立つ道を選んだ。「もし病気で留年していなかったら、先生にならなかったかもしれない。自殺者が多い世の中だけど、生きるってめちゃくちゃ面白いってことを子どもたちに伝えるために先生になった」と振り返った。
 持ち味の熱血漢で、外国籍の生徒が多い豊田市立保見中学校で教諭を務めた後、もう一つの夢であるサッカー指導者になるため、2017年に休職してイギリス留学し、コーチライセンスを取得した。生徒に「全力で追い掛けられる夢はありますか」と問いかけ、「失敗したらまた挑戦すればいい。余裕があれば他人のために動ける人間になってほしい」などと呼び掛けた。
 講演後、校長室で自身と同じ日系ブラジル人の後輩とも交流し、激励の言葉を贈った。母校で初めて教壇に立った教え子に、前田校長は「感慨深いですね。人生は自分で切り開くものなんだと、彼の姿を見て感じた」と話した。
(由本裕貴)

 豊川市立中部中学校(前田成人校長)で28日、同校卒業生で、豊橋市立東陽中学校教諭の伊木ロドリゴさん(33)による教育講演会が開かれた。全校生徒や保護者を前に、「今を生きる」の演題で波瀾(はらん)万丈な人生を振り返りつつ、夢に向かって全力で生きる素晴らしさを訴えた。
 ブラジル生まれの伊木さんは10歳で家族と来日。日本語やいじめなどの壁にぶつかりながら、母親や当時中学校の担任教諭だった前田校長からの叱咤(しった)激励を受けて勉強に励んだ。
 御津高校入学時には試験で高得点をマークするほど日本語を習得したが、16歳で白血病を発症。医師から「生きる確率は50%」と告げられ、200日間に及ぶ闘病生活が始まった。病室でテレビを見ていた際、日本では10年連続で自殺者3万人を超えたというニュースに衝撃を受けた。
 退院後、高校を1年留年して卒業し、愛知県立大に入学。ちょうどそのころ、外国人でも教員試験を受けられるようになり、教壇に立つ道を選んだ。「もし病気で留年していなかったら、先生にならなかったかもしれない。自殺者が多い世の中だけど、生きるってめちゃくちゃ面白いってことを子どもたちに伝えるために先生になった」と振り返った。
 持ち味の熱血漢で、外国籍の生徒が多い豊田市立保見中学校で教諭を務めた後、もう一つの夢であるサッカー指導者になるため、2017年に休職してイギリス留学し、コーチライセンスを取得した。生徒に「全力で追い掛けられる夢はありますか」と問いかけ、「失敗したらまた挑戦すればいい。余裕があれば他人のために動ける人間になってほしい」などと呼び掛けた。
 講演後、校長室で自身と同じ日系ブラジル人の後輩とも交流し、激励の言葉を贈った。母校で初めて教壇に立った教え子に、前田校長は「感慨深いですね。人生は自分で切り開くものなんだと、彼の姿を見て感じた」と話した。
(由本裕貴)

母校での講演で、夢を持ち全力で生きる大切さを説く伊木さん=豊川市立中部中学校で
母校での講演で、夢を持ち全力で生きる大切さを説く伊木さん=豊川市立中部中学校で

カテゴリー:社会・経済 / 地域・教育

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