豊橋市中央図書館で「平和を求めて」展

　豊橋市中央図書館で第２回「平和を求めて　とよはし展」が開催中。同館２階では「『語り』・『継ぐ』戦争体験～昭和・平成から令和へ」と題して各種資料を並べている。９月１日まで。
　同市図書館が主催してきた「平和を求めて」図書館資料展と、同市教委の平和教育研究委員会主催「子どものための平和展」を昨年度から統合し、「平和を求めて　とよはし展」として再スタート。図書館資料展時代から毎年１つの題材を掘り下げて展示しており、今年度は改元を意識し、積極的に戦争体験を「語り」、次世代に「継ぐ」場を作るべくテーマを据えた。
　会場にはグアム島戦線やシベリア抑留、勤労学徒の各体験談のほか、渥美線電車機銃掃射の調査や思い出、国民学校の生徒として体験した豊橋空襲、戦没者遺族―とそれぞれの体験についての聞き取り取材をまとめたパネルや関連資料を各ブースに並べたほか、同市立汐田小６年児童（現・牟呂中１年）の学習発表や、豊川市平和交流館職員と語り継ぎボランティアに聞く「豊川海軍工廠（しょう）」についての展示なども。
　さらに、戦争関連の書籍や双六、豊橋では初お披露目となる、豊橋海軍航空隊（大崎島）で飛行訓練に使用された練習機の木製プロペラなども並ぶ。「今ある幸せは当たり前ではない。過去のこと、他人事という感覚でなく、平和が続くようにとの気持ちを１人ひとりが持つことが大切」と同展担当者は語る。
　27、28両日は記念行事「子どものための平和の集い」を開催中。28日は午前10時から「子ども平和交流会」として「おりづるの旅」の読み聞かせやお話など、午後１時半からは「語り継ごう！戦争体験と平和の大切さ」と題した発表・おはなし会を予定。平和に関する作品展示やクイズラリーなどもある。
（田中博子）