外国人と共に防災訓練

　豊橋市消防本部の中消防署は６日、外国人世帯が半数を占める同市中岩田の県営岩田住宅で防災訓練を行った。ブラジルやフィリピン人などを含む住民約１００人が参加した。
　外国人と共に災害を乗り切ることが目的で、外国人が１１９番通報したという設定で行う訓練としては同市内初。
　この日は、県営住宅の４階から火事が発生し、屋上に避難した住民の救助を想定した訓練を行った。日本一の高さを誇るはしご車「レッドジラフ54」が出動。高さ最大54㍍に達するはしごで隊員が屋上へ駆けつけ、住民２人を救助した。
　訓練を提案した阿部準治・岩田団地自治会長は「団地住民の３～４割は高齢者のため、若い外国人の方々が訓練に参加してくれてありがたい。外国人と防災訓練を行うのは非常にまれな取り組み。実現できてうれしい」と述べた。
　その後、防災講話を開いて消火器の使い方や１１９番の通報手順などを日本語、ポルトガル語、タガログ語の３か国の通訳を交えて学び、参加者らは災害知識と共に住民同士の絆を深めた。
（木村裕貴）