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豊橋市 総合計画策定に市民の声を反映

描いた10年後の暮らしを実現させるためにすべきことを発表するグループ=7日の市民ワークショップで
描いた10年後の暮らしを実現させるためにすべきことを発表するグループ=7日の市民ワークショップで

 豊橋市は、2021(令和3)年を初年度にする新たなまちづくりの指針・第6次総合計画(総計)に市民の意見を反映させるための取り組みを始めた。10日には、各分野の市民らでつくる総合計画策定市民会議の初会合を開催。7日には、市民ワークショップを実施した。

 市民会議

 総計は、21年度から10年間を期間とする基本構想と、構想に基づく5年間の戦略的な取り組みなどを示す基本計画などからなる。市は今年度から2カ年で第6次総計を作る。
 市民の意見を取り込むため、市民会議や市民ワークショップのほか、市民アンケートも実施し、高校生からは豊橋の望ましい将来像について提言を受ける。
 市民会議は、学識経験者や市内各種団体の委員22人で構成。市の現状やこれからについて議論する。来年3月下旬まで全6回の会合を計画し、「しごとづくり・人の流れづくり」「安心して子育てできる環境づくり・特色ある教育づくり」などのテーマに対し意見を出す。
 市役所で開かれた初会合では、金田英樹副市長のあいさつ後、現状などに関して説明を受けた委員は、10年後の豊橋がどんなまちになってほしいかについて考えを述べた。
 「お互いさまのまちづくり協議会」の稲垣等恵さんは「高齢者が増えるが、市民が自分たちでできることは自分たちでという考えにしていくのが大事」と話した。また、朝倉育水フォーラムの河津裕之さんは、よそ者の視点から「外から来た人は、豊橋は恵まれているところと言う。普通ではないということや、ありがたみに気づけば、違う視点が出てくるのでは」と述べた。
 このほか「若い頃に豊橋へ戻って来られる環境を」「幸せな子ども時代を過ごせたと言えるまちに」などの意見があった。

 市民ワークショップ

 市役所で7日に行われた市民ワークショップには、中学生から60代までの市民28人が参加。グループに分かれ、まず、会社員の世帯や農業を営む世帯、高齢者や大学生、40代独身男性の1人暮らしなど、設定した市民になりきり、10年後の暮らしを描いた。このあと、それを実現するために行政、個人(市民)はどうすべきかを考えた。
 あるグループからは、高齢者がよりよい暮らしをするには、行政に対し「情報を密に発信する。ホームページなどデジタルだけでなく、アナログ人間にも情報が行き届くよう自治会、民生児童委員などの伝達手段となる組織も再構築する」と提案。
 市民ができることとして「デジタルについて覚えることも必要。情報をチェックし、考える、学ぶ力も必要」といい「市内には大学があるので、大学生が教えるパソコン教室もいいのでは。交流にもなる」と述べた。外国人も増えることが考えられ、共生社会や国際交流の推進の声もあった。
 発表後、「交流」「相互理解」が今後のキーワードになるのではというまとめの意見が出された。
 市民の声は第6次総計のほか、同じ21年度を初年度にする第2期豊橋市まち・ひと・しごと創生総合戦略の策定にも生かされる。
(中村晋也)

 豊橋市は、2021(令和3)年を初年度にする新たなまちづくりの指針・第6次総合計画(総計)に市民の意見を反映させるための取り組みを始めた。10日には、各分野の市民らでつくる総合計画策定市民会議の初会合を開催。7日には、市民ワークショップを実施した。

 市民会議

 総計は、21年度から10年間を期間とする基本構想と、構想に基づく5年間の戦略的な取り組みなどを示す基本計画などからなる。市は今年度から2カ年で第6次総計を作る。
 市民の意見を取り込むため、市民会議や市民ワークショップのほか、市民アンケートも実施し、高校生からは豊橋の望ましい将来像について提言を受ける。
 市民会議は、学識経験者や市内各種団体の委員22人で構成。市の現状やこれからについて議論する。来年3月下旬まで全6回の会合を計画し、「しごとづくり・人の流れづくり」「安心して子育てできる環境づくり・特色ある教育づくり」などのテーマに対し意見を出す。
 市役所で開かれた初会合では、金田英樹副市長のあいさつ後、現状などに関して説明を受けた委員は、10年後の豊橋がどんなまちになってほしいかについて考えを述べた。
 「お互いさまのまちづくり協議会」の稲垣等恵さんは「高齢者が増えるが、市民が自分たちでできることは自分たちでという考えにしていくのが大事」と話した。また、朝倉育水フォーラムの河津裕之さんは、よそ者の視点から「外から来た人は、豊橋は恵まれているところと言う。普通ではないということや、ありがたみに気づけば、違う視点が出てくるのでは」と述べた。
 このほか「若い頃に豊橋へ戻って来られる環境を」「幸せな子ども時代を過ごせたと言えるまちに」などの意見があった。

 市民ワークショップ

 市役所で7日に行われた市民ワークショップには、中学生から60代までの市民28人が参加。グループに分かれ、まず、会社員の世帯や農業を営む世帯、高齢者や大学生、40代独身男性の1人暮らしなど、設定した市民になりきり、10年後の暮らしを描いた。このあと、それを実現するために行政、個人(市民)はどうすべきかを考えた。
 あるグループからは、高齢者がよりよい暮らしをするには、行政に対し「情報を密に発信する。ホームページなどデジタルだけでなく、アナログ人間にも情報が行き届くよう自治会、民生児童委員などの伝達手段となる組織も再構築する」と提案。
 市民ができることとして「デジタルについて覚えることも必要。情報をチェックし、考える、学ぶ力も必要」といい「市内には大学があるので、大学生が教えるパソコン教室もいいのでは。交流にもなる」と述べた。外国人も増えることが考えられ、共生社会や国際交流の推進の声もあった。
 発表後、「交流」「相互理解」が今後のキーワードになるのではというまとめの意見が出された。
 市民の声は第6次総計のほか、同じ21年度を初年度にする第2期豊橋市まち・ひと・しごと創生総合戦略の策定にも生かされる。
(中村晋也)

描いた10年後の暮らしを実現させるためにすべきことを発表するグループ=7日の市民ワークショップで
描いた10年後の暮らしを実現させるためにすべきことを発表するグループ=7日の市民ワークショップで

カテゴリー:政治・行政

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