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豊川の小島食堂が来春に再オープンへ

火事でも無傷だった看板を背に、新店舗の予定地に立つ小島淳さん㊧と治子さん=豊川市伊奈町で
火事でも無傷だった看板を背に、新店舗の予定地に立つ小島淳さん㊧と治子さん=豊川市伊奈町で

 悲しみを乗り越え、もう一度おふくろの味を―。今年4月、火事で建物が全焼した豊川市伊奈町縫殿の大衆食堂「小島食堂」が、来年春に再オープンすることになった。地元の期待に応え、火事で亡くなった母の遺志を継ぎ、小坂井地区に親しまれた味を再び届ける。
 昨年創業50周年を迎えた店が、悲劇に見舞われた。4月4日早朝に発生した火事で、木造の建物が全焼。店舗兼住宅で暮らしていた小島シナさんが命を落とした(享年78)。出火原因は電気系統のトラブルとみられている。
 隣接する民家も被害を受けたこともあり、息子の淳さん(51)と妻・治子さん(49)は悲しみと責任感を抱いた。それでも、地元の人々や常連客からの「もう一度お店やってよ」という言葉に背中を押され、夏前に再開を決心した。激しい炎にも、奇跡的に無傷で残った店の看板に、淳さんは「お母さんが遺してくれたのかな」と言う。
 新しい店舗は平屋で、一度に25人が座れる客席や厨房、土間を整備する。17日に上棟式を行い、母の一周忌となる来年4月ごろのオープンを予定。旧店舗で好評だったカツ丼や各種定食、総菜も変わらず提供する。出前は行わないが、持ち帰りに力を入れる。毎月「5」の付く日に700円のカツ丼を500円で振る舞うワンコインキャンペーンも復活させる。
 働き者で、来店客とも親交が深かったシナさん。淳さんと治子さんは「お母さんに負けじと笑顔でお客さんと接し、もう一度皆さんに愛される食堂を目指したい」と口をそろえる。
(由本裕貴)

 悲しみを乗り越え、もう一度おふくろの味を―。今年4月、火事で建物が全焼した豊川市伊奈町縫殿の大衆食堂「小島食堂」が、来年春に再オープンすることになった。地元の期待に応え、火事で亡くなった母の遺志を継ぎ、小坂井地区に親しまれた味を再び届ける。
 昨年創業50周年を迎えた店が、悲劇に見舞われた。4月4日早朝に発生した火事で、木造の建物が全焼。店舗兼住宅で暮らしていた小島シナさんが命を落とした(享年78)。出火原因は電気系統のトラブルとみられている。
 隣接する民家も被害を受けたこともあり、息子の淳さん(51)と妻・治子さん(49)は悲しみと責任感を抱いた。それでも、地元の人々や常連客からの「もう一度お店やってよ」という言葉に背中を押され、夏前に再開を決心した。激しい炎にも、奇跡的に無傷で残った店の看板に、淳さんは「お母さんが遺してくれたのかな」と言う。
 新しい店舗は平屋で、一度に25人が座れる客席や厨房、土間を整備する。17日に上棟式を行い、母の一周忌となる来年4月ごろのオープンを予定。旧店舗で好評だったカツ丼や各種定食、総菜も変わらず提供する。出前は行わないが、持ち帰りに力を入れる。毎月「5」の付く日に700円のカツ丼を500円で振る舞うワンコインキャンペーンも復活させる。
 働き者で、来店客とも親交が深かったシナさん。淳さんと治子さんは「お母さんに負けじと笑顔でお客さんと接し、もう一度皆さんに愛される食堂を目指したい」と口をそろえる。
(由本裕貴)

火事でも無傷だった看板を背に、新店舗の予定地に立つ小島淳さん㊧と治子さん=豊川市伊奈町で
火事でも無傷だった看板を背に、新店舗の予定地に立つ小島淳さん㊧と治子さん=豊川市伊奈町で

カテゴリー:社会・経済

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