子ども向け図画工作の動画 豊橋の「クレヨン」配信

　学校の休校が続いている。家にこもっている子どもたちに少しでも楽しんでもらえたらと、豊橋市三ノ輪町４の絵画造形教室「アートスクールクレヨン」は、家庭にある道具と材料で楽しめる簡単な図画工作を動画共有サイト「ＹｏｕＴｕｂｅ」で配信している。
　タイトルは「おうちでできるたのしい図画工作」＝ＱＲコード。
　クレヨンを主宰する鈴木敬三さんと、妻のすぎうらよしこさん、次女の杉浦朋さんは、それぞれ作家として活躍する親子だ。３人が講師を務め、園児や児童向けの図画工作教室と、大人を対象としたアクリル画や日本画などの絵画教室を展開している。
　新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、市内の学校が休校になったことから教室も５月10日まで休講に。３月の時点では「４月に元気で会おうね」と子どもたちに約束した。しかし、今月に入っても休講が続いたことから、「子どもたちのために」と工作の動画配信を思いついた。
　教室で体験する工作よりも簡単にできるように工夫した。使うのはハサミやのり、画用紙、ペンやろうそく、牛乳パックなど、身近な道具と材料だ。これまでに制作し、配信中なのは「Ｚおりのえ」「バラバラ人形」「かんたんゴムでっぽう」「いないいないばあ！」「牛乳パックジャンピング」「はじきにじみえ」の図画工作動画６本。幼児は親子で楽しみながら、ハサミが使える小学生なら一人でも短時間で完成させられるものばかり。市内で映像制作の仕事をしている長女の杉浦青さんが動画に制作協力したという。
　「最初は『教室に通ってくれていた子どもたちのために』と作ったが、せっかくなら、より多くの子どもたちに楽しんでもらいたい」と、すぎうらさん。４月中は月水金の週３回、新しい動画をアップしていく予定という。「子どもたちは電子ゲームをやめて、工作を楽しむ時間を持ってほしい。家の人は、お子さんとコミュニケーションツールにしてもらえたら」と話す。動画はＹｏｕＴｕｂｅで「アートスクールクレヨン」を検索。
（田中博子）